REITはマイナス金利政策と相性バツグン

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<材料>

・10万円程度~100万円程度

<Point>

1REITの分配金利回りは、預貯金などの金利より高め

2みんなが「いいね」と思えばREITは値上がりする

3ただし値上がり後にREITを買うのは要注意

4低金利はREITのコスト削減に直結、投資家への分配が期待できる

※70万円でREITを購入したと仮定し、2016年5月6日現在のJ-REIT全銘柄の平均分配金利回り(3.19%)を適用した分配金を1年間受け取った場合(税引き前)

マイナス金利政策の下で資産運用を考えた時、有利な運用方法として名が挙がる「REIT(Real Estate Investment Trust=不動産投資信託)」。

なぜ、日本銀行のマイナス金利とREITの相性が良いのでしょうか?『庶民でも不動産投資ができる! 「REIT」とは?』で紹介したREITのメリット(魅力)とデメリット(リスク)を踏まえて考えてみましょう。

デメリット「(4)金利の上昇に弱い」の反対が、現在。すなわち、低金利がメリットとなっています。その理由は……?

当面の使い道がないお金があったとします。金利がある程度高ければ、わざわざリスクをとらなくても、そのお金が預貯金や債券に向かうのは自然です。

しかし、環境はマイナス金利。預貯金や債券には魅力のかけらもありません。そこで分配金利回りの高いREITに関心が集まります。なぜREITの分配金利回りが高いのか? それは『庶民でも不動産投資ができる! 「REIT」とは?』を参照してください。

REITは価格が変動するので、投資元本が割れることもあります。しかし、当面使う予定のない資金でゆったりと投資できるなら、REITを持ち続けて定期的な分配金受け取り目的で投資したいと考えます。

このように、高い分配金利回りが魅力のREITにお金が集まると、次の展開が待っています。『投資信託が「上場している」って、どういうこと?』の通り、REITは証券取引所に上場しています。いわばオークション商品。多くの人が「いいね」「欲しい」と思えば価値が上がります。

早い時期に安い値段でREITを買っていた人は、値上がり益も期待できるのです。

ただし、REIT価格の上昇後に買う場合、すでに購入代金が高くなっています。同じ分配金額なら、値上がり後の購入では分配金利回りが低くなるので要注意です。

さらに、マイナス金利がREITの追い風になっている理由がもう1つ。

『庶民でも不動産投資ができる! 「REIT」とは?』では、REITの運用資金は、投資家のお金以外に金融機関からも資金を借りていると説明しました。マイナス金利政策の下では借入金利が低く、REIT運用上の必要経費が抑えられるため、投資家に還元する金額が増えます。

マイナス金利で、金融商品として相対的に魅力が高まるという側面と、運用上の経費削減という側面の2点から、REITはマイナス金利政策と相性バツグンと言われるのです。

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執筆者

石原敬子

CFP® 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 専修大学文学部人文学科心理学コース卒業後、証券会社で約13年の営業職勤務。その後2003年 1月にFP事務所を開業。「使うこと」に焦点を当てた個人相談、金融や資産運用を分かりやすく話すセミナーと書籍やコラムの執筆を行う。 http://www.keikoishihara-fp.jp/

石原敬子

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庶民でも不動産投資ができる! 「REIT」とは?

日本銀行のマイナス金利政策が続く中、「REIT」が注目を集めています。

「REIT(Real Estate Investment Trust=不動産投資信託)」は投資信託の一種。ファンドの資金で不動産を購入し、賃料などの収益を投資家で分け合う投資信託です。『投資信託が「上場している」って、どういうこと?』の通り、仕組みが投資信託で売買の方法は上場株と同じという金融商品です。

東京証券取引所に上場するREITは「Japan」の頭文字をつけて「J-REIT」といいます。「J-REIT」は50銘柄以上あり、それぞれ保有している不動産に特色があります。投資家は「運営する会社はどういう投資法人か」「どんな不動産を保有しているか」「配当利回りがどれぐらいか」などを参考に投資をしています。

アベノミクス政策によって企業の業績は元気を取り戻しましたが、最近はやや陰りも。一方、オフィスの賃料上昇や低い空室率などの状況から、不動産投資にはまだ期待があると見ている投資家がREITに集まっているようです。

REITのメリット(魅力)とデメリット(リスク)をまとめました。

メリットの「(4)上場株式に比べ、配当利回りが高い」を説明しましょう。REITの不動産は、オフィスやテナント、住居などとして賃貸しています。入居者から受け取る賃料はREITの収益です。

法人としてのREITは、保有する不動産の賃料などの収益から必要経費を引いた残額が利益。その利益の90%超を投資家に分配すれば、法人税が免除されることになっています。

デメリットの「(4)金利の上昇に弱い」も説明しましょう。REITの運用資金は、投資家の購入資金以外に金融機関からも資金を借りています。したがって、保有不動産の賃料から借入金の利息を支払います。借入金利が高くなれば必要経費も増えます。

すると「必要経費を引いた残額」は減り、投資利回りが低下します。投資利回りの低下を嫌う投資家は、市場でREITを売却し、REIT価格の下落につながるのです。

REITを購入する場合は、運用する不動産の物件数、テナント等の入居率、物件の所在地などをチェックしましょう。なお、資金を集めてREITの証券を発行する機関を「不動産投資法人」といいます。不動産投資法人の財務内容なども重要なチェックポイントです。

投資信託が「上場している」って、どういうこと?

投資信託の勉強をすると、「ETF」「REIT」という名前を目にすることと思います。また、日本銀行の金融政策に関するニュースにも出てきます。

「ETF」や「REIT」は投資信託の一種。これ以外の投資信託は「“普通の”投資信託」または「“一般的な”投資信託」と呼ばれます。では「ETF」「REIT」は、“普通”と何が違うのでしょうか?

それは「上場」です。投資信託が、証券取引所に上場しているのです。

「ETF」は「Exchange Traded Funds」の略で、「上場投資信託」と言います。「REIT」は「Real Estate Investment Trust」の略で、「不動産投資信託」と呼ばれています。

この2種の特徴は、図表の通り。何に投資をするかが違うだけで、どちらも投資信託で、どちらも証券取引所に上場しています。

では、投資信託が「上場している」とは、どういうことなのでしょうか?

「場」に「上がる」と書いて「上場」。証券取引の「場」に上がっていることを意味します。株式の上場は、株式会社の価値がオークションにかけられています。株式という証券は、株式会社に出資した証拠。同様に、投資信託証券は「大勢で集めたお金」への出資の証拠として発行される証券です(紙の形の証券ではなく、電子的に管理されています)。

上場株式会社の価値は証券取引所でオークションにかけられ、投資家が「いいね!」と思えば株価が上がります。投資家が「ダメ」と思えば株価は下がります。投資信託の上場証券もそれと同じ。

投資信託は資産価値のあるものを集めて運用します。株式や債券、不動産などのパックです。運用対象の株式や債券、不動産などは、それ自体に価値があります。これらの評価額を合計したものが、その投資信託の純資産です。純資産の価値、純資産総額は毎日、上下します。

ETFやREITのような上場投信は、純資産総額の価値変動があるうえ、投資家からの人気によっても価格が変動します。

「上場投信Aファンド」が投資家から「いいね!」と思われればAファンドの純資産額より取引価格は値上がりし、「ダメ」と思われれば値下がりします。そのため、たとえばTOPIX型ETFでも運用会社が違ういくつかのETFが上場していますが、それぞれその時の人気度によって、証券取引所の取引価格が若干異なるのです。

証券取引所において、上場投信は株式と同じ扱いです。仕組みは投資信託、取引方法は上場株式と同じ。それが上場投信の特徴です。

シニア層のおこづかい? 毎月決算型投資信託とは?

相変わらず、毎月決算型投資信託が60歳代、70歳代の間で絶大な人気を誇っているようです。

以前の記事「若年層は投信積立、シニアは毎月分配型 ~投信協会アンケートより~」でご紹介した「2015年(平成27年)投資信託に関するアンケート調査」(一般社団法人投資信託協会)では、60歳代、70歳代の投資信託保有者のうち、なんと約65%もの人が毎月決算型の投資信託を持っていることが分かりました。

一方、30歳代以下の投資信託保有者で、毎月決算型の投資信託を持つ人は約3割。年代の違いで利用者に差がある「毎月決算型投資信託」とは、どのようなものなのでしょうか?

投資信託は、定期的に運用状況を集計して公表します。資産残高、一定期間の損益、運用対象の金融商品や銘柄、運用資産のうちその期間に売買した証券や資産なども明らかにされます。この集計が「決算」です。

決算の期間は、あらかじめ投資信託ごとに決められています。その期間を1ヵ月としたものが「毎月決算型」。決算を行い運用利益が上がれば、利益の一部分が投資家に支払われます。これが「収益分配金(以下、分配金)」です。

しかし、毎月の決算期間では、運用資産が値下がりする場合もあります。本来、決算期間の利益が少なければ分配金額も少なくなるはず。運用がうまくいかない月は分配金0円でも当然です。

ところが、実務上は、以前からの利益の蓄積で、何とか過去の月と同程度の分配金を支払っています。この利益の蓄積を「分配余力」といいます。今後の分配金の支払いを左右する、重要な指標です。

このように、分配金を毎月支払っている現状では、「毎月決算型」を「毎月分配型」とも呼んでいます。

数年前は、投資金額に対し毎月の分配金の利回りが年8%程度で、高いものでは年10%を超えるような投資信託もありました。この時期ほどではありませんが、毎月の分配金を楽しみにしているのが、給与収入のない世代、つまりシニア層なのです。

反対に、現役で働く若年層は、投資収益よりも給与などが収入の柱です。わざわざ毎月決算型投資信託を買う必要はないわけです。

最後に、分配金に関しては十分に理解をしておきましょう。決算期間が毎月であれ年に1回であれ、分配金を投資家に支払うと、その分、基準価額(投資信託の値段)が下がります。基準価額の上昇は運用の利益であり、その利益を投資家に支払ったのですから。

つまり、毎月分配金型投資信託では、基準価額を押し下げる分配金の支払いも毎月なのです。

どうなる消費増税?新年度、投資信託をはじめよう!

消費税増税が延期になる可能性がにわかに高くなりました。

2017年4月に消費税10%になることは、2014年年末の衆議院解散時に決定していました。消費税延期を国民に問うという目的で行われただれもが望まない選挙でした。この公約がまた齟齬にされそうな気配が濃厚になってきました。マイナス金利でインフレ傾向では、実質目減りしていく給料では、毎日の庶民生活は苦しくなる一方で、増税は家計には厳しいには違いありません。しかし、ギリシャ以上の財政赤字を抱え、2025年には65歳以上が3割を超えるという、超高齢社会に突入しているのが日本の現実です。日本の将来を考えれば、痛みをともに分かち合うべく、消費増税分はすべて社会保障に充てるという公約を信じて、つらい増税にも臨む所存なわけです。来年の4月が延期されたところで、いつかは上がります。それは一時しのぎの対処療法でしかなく、抜本的な解決にはなりません。なぜなら、財源確保には消費税アップがマストだからです。

そういう混迷する社会で、将来の資産に不安を抱く人が多いのも当然です。成人した大人は年齢に関係なく、自分の生活は自分で守る、というのは自明の理です。お金のことはわからない、と何もしないでいると、生活が立ち行かなくなるのは、目に見えています。まだ間に合います。投資は気づいたときがはじめどきです。

4月になって、フレッシュマンがいっせいに街に溢れてきます。初任給からでも、少しずつでも投資に回す準備しておくといいかもしれません。まずは関心を持つことが大切です。今回は、そういう投資初心者のためのオススメの方法を紹介します。

投資ビギナーがまず圧倒されてしまうのは、専門用語が飛び交う投資の世界と、ハイリスク・ハイリターンのイメージで「投資は難しそう」「なんだか怖い」「私には無理」と始める前にあきらめてしまう場合が多いことです。そんな投資未経験者が取り組みやすいのが投資信託。投資信託とは、どんな金融商品なのでしょうか?

投資信託はギフトセット
投資信託は、特定の株式や債券を直接購入するのではなく、たくさんの株式や債券などの“詰め合わせギフトセット”を購入するイメージ。投資家が出したお金(1万円から投資可能。毎月の積立もできます)を運用のプロがたくさんの株式、債券などに分散投資(例えば、100を超える株式を少しずつ購入)し、その儲けを投資家に戻す仕組みです。

決め手となるのは分散投資です。イギリスの古い諺で「卵を一つのかごに盛ってはいけない」とあり、端的に表しています。これは卵を一つのかごに盛ってしまうと、何かあった時にすべての卵が割れてしまうので、いくつかに分けろ!との教えです。この考え方が投資の世界に取り入れられ、たくさんの株式や債券を組み込む投資信託につながっています。

分散投資でリスクを減らす
株にはいろいろなタイプがあります。例えば小売業や電力など内需関連株(国内需要で業績拡大を狙う業種の株)。これらは円高になると業績アップ・株高につながる傾向があります(円安時はその反対です)。一方、自動車や電機など輸出関連株。これらは円安になると業績アップ・株高につながる傾向があります(円高時はその反対です)。したがって両者を混ぜることにより、為替の動きに左右されにくい投資ができます。投資対象の値動きが異なれば異なるほど分散効果が高まります。

株と債券の関係でも言えます。一般的に債券が値上がりする時は株が値下がりし、株が値上がりする時は債券が値下がりするといった傾向があります。専門用語で「逆相関」にあると言いますが、株と債券でお互いの損失のカバー、つまり欠点を補います。常に成り立つ関係とは限りませんが、押さえておくべき投資の基本です。

投資家のお金を集めてファンドを作り、その作った金融商品を証券会社の投資のプロが運用する。それが、投資信託の仕組みです。プロが運用するので、ビギナーでも始めやすいと言われるゆえんです。一口に投資信託といっても、投資信託には5,000を超える種類があります。種類の多さにびっくりですが、押さえるべきポイントを理解していれば、初心者でも無理なく、取り組めるはずです。

ポイントは、つぎの記事でも紹介しています。
はじめての投資信託。最初に考える3つの「ど」とは?

4月。消費増税まで1年のカウントダウンが始まるかどうかは流動的です。
年度が代わるこのタイミングで、資産づくりの第一歩として、投資信託初めてみるのはいかがでしょうか?

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