税金を払わないとどうなるか?

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<材料>

・税金

<Point>

1申告や納税を怠るとペナルティが課される。

2租税債務からは逃れられない。

※税金の延滞の負担を軽くするには・・・
  (1)とにかく早く完納する
  (2)延納の条件を満たせれば手続きをする
  (3)督促通知などを無視しないで窓口で相談する(状況によっては分割納付の相談に乗ってくれる場合があります)

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 みなさんご承知の通り、税金の支払いには期限があります。国民年金などまとめて払うと少し割引になったりするものもありますが、税金ではそういったオマケはありません。また、期限での支払は原則現金一括払いです。

 しかしながら、単に忘れていたり、資金繰り上どうしても期限までに払えないこともあるかもしれません。その場合、課税の公平性を保つため、きちんと申告・納税した人とは区別して一定のペナルティが課されます。以下でその内容を詳しく見ていきましょう。

1.ペナルティの種類とは
 本来支払うべき税金を本税、本税以外のペナルティを附帯税といいます。附帯税にはいくつか種類があり、納税できていない原因によって加算税、延滞税、利子税と種類が分けられています。

2.加算税
 加算税は税金を納付しなかった場合に課されるもので、下記の4種類あります。

 (1)過少申告加算税
  期限内に申告したものの、申告税額が少なかった場合です。ペナルティの金額は、追加納税額の10%。ただし、当初申告額もしくは50万円と比較して多い金額を超える部分は15%が追加で課税されます。

 (2)無申告加算税
  期限内に申告も納税もしていない場合。ペナルティは50万円までは15%、50万円超は20%追加で課税されます。ただし税務署から指摘される前に自首(申告と納税)した場合は、5%に軽減されます。

 (3)不納付加算税
  法人や個人事業主が源泉徴収した所得税が納税されなかった場合に課税され、ペナルティは本税の10%です。(2)同様、自主完納した場合は5%に軽減されます。

 (4)重加算税
  上記(1)~(3)いずれかの加算税が課される状態で、その原因が脱税など事実の隠蔽や仮装により申告した場合もしくは申告しなかった場合です。
 この場合は、(1)に代えて追加本税の35%、(2)に代えて納付すべき税額の40%、(3)の代わりに、納付すべき税額の35%がそれぞれ加算されます。

3.延滞税・利子税
 これらは共に本税に対する利息的な性質があるので混同されがちですが、明確に違いますので区別してください。
 延滞税は期限内申告をしたものの、納付期限までに納税できなかった場合や納めた税額に不足があった場合など完納できていない場合に課されるもので、納期限の翌日から納付する日までの日数に応じて税率が決められています。

 一方、利子税は延滞税のような納税の遅れではなく、申告・納税期限の延長・延納の手続きをしてその許可があった場合、延納額に対して課されるものです。これは、延納することによって、納税者が納税資金の運用による利益の発生がないよう配慮したものです。

 以上のように期限までにきちんと納税できないと、かなり高く付いてしまいます。また、これらペナルティの通知や督促を受けても無視し続けていると財産の差し押さえということになってしまいます。ちなみに自己破産しても、税金は免責されませんのでご注意を!

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  • 税金を払わなかった場合のペナルティの種類と内容

執筆者

小山潤 税理士

青山学院大学卒業後、会計事務所、上場企業財務部の勤務を経ながら税理士資格を取得し、2010年4月に独立開業。法人、個人の申告業務や税務相談、相続対策、事業立ち上げ相談などのコンサルティング業務等を中心に業務を行う。最近では雑誌のコラムや書籍の執筆、セミナー講師などの業務も積極的に行うことで税務情報の発信にも努め、困った時の相談相手として最初に思い出してもらえる人を目指して取り組んでいる。

小山潤

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資格を取ると、税金を減らせるって知っている?

仕事に関わる資格を取る時にかかるお金でも、会社や資格内容によっては自費負担となる場合があります。もしそれが多額の出費になってしまったら、支払う税金を減らせます!サラリーマンのような給与所得者にだけ認められている「特定支出控除」というものです。

<特定支出控除とは>
仕事上かかった費用が一定金額以上の場合、給与所得から経費として控除できる仕組みです。所得金額が下がるので、支払う所得税額を減らすことができます。対象となる費用は、「通勤にかかる費用(支給額を超える場合)」「引越し費用」「研修費」「業務に関係する本代」「業務に関係する衣服代」「業務に関係する交際費」、そして「資格を得るための費用」です。

<一定額以上の支出がないと利用できない>
この「特定支出控除」、実はあまり利用者が多くありません。なぜなら、利用要件が厳しいから。勤務先から、仕事に関係する資格であることの証明書類を取り付けないといけないし、ほんの少ししか費用がかからなかった場合は、使えなかったりするからです。特定支出として認めてもらえるのは、一定金額を超えた部分のみです。

たとえば年収800万円の人の場合、給与所得控除の金額は「収入金額×10%+120万円=200万円」と決まっています。すなわち、2分の1の100万円以上を、通勤や仕事に関する本、そして資格取得などで使った場合において、超えた金額だけ認めてもらえます。年収600万円の場合は87万円、年収400万円の場合は、67万円を超えた部分について、その年の所得から控除して税金を減らすことができます。

少々利用しづらいとはいえ、もし特定支出にあたる費用がこの金額を超えるのであれば利用しない手はありません。確定申告をして税金を減らし、還付してもらいましょう。
弁護士や公認会計士、税理士といった取得に多くお金がかかる資格も対象ですので、この控除が大いに役にたつのではないでしょうか。

<確定申告が必要>
・特定支出控除を受けるためには確定申告が必要です。その際、
・特定支出に関する明細書(国税庁指定のものがある)
・給与の支払者(勤務先)の証明書
・搭乗・乗車・乗船に関する証明書や支出した金額を証する書類(領収書など)
が必要になるので注意が必要です。サラリーマンが受けられる年末調整は対象ではありません。必ず控除を受ける年の翌年2月から3月にある確定申告時期にご自身で手続きしてください。

大変な子育て、税金・手当面からの支援は?

消費税増税の負担緩和や景気回復を目的として、子育てに関していくつかの支援制度がありますのでご紹介します。

【子育て世帯臨時特例給付金】
児童手当は子供の年齢や人数に応じて支給される給付金です。0~3歳未満は一人当たり15,000円/月、3歳~小学校終了前は10,000円/月(第3子以降は15,000円/月)、中学生は10,000円となっています。また所得制限もあり、該当世帯の場合は5,000円/月となります。

支給は年3回(6月、10月、2月)に4ヵ月分がまとめて支給されます。
そして昨年に引き続き、今年も上記の手当とは別に追加の給付金(子育て世帯臨時特例給付金)があります。これはH26年4月に消費税率が8%に引き上げられた影響を踏まえ臨時特例的に設けられた措置で、対象児童1人当たり3,000円が支給されます。今年は減額されてしまい金額的には少ないかもしれませんが、申請さえすればもらえますのでやってみましょう。

【一括贈与の非課税措置】
こちらは相続税対策としてよく検討される制度です。H25年4月から実施されている一定の教育資金の贈与についての非課税制度に加え、今年4月から結婚資金、子育て資金についても非課税枠が設けられました。利用に際しては、贈与を受ける子や孫が金融機関に専用口座を開設し、親や祖父母にその口座に入金してもらいます。そしてもらった側では使途を証明するための領収書などを金融機関に提出して、資金を引き出すという流れになります。
手続き面でやや煩わしい部分がありますが、通常では贈与税がかかってしまうようなまとまった金額での贈与を非課税で行うことができるので、利用できるかどうか検討してみましょう。

また他にも来年度の税制改正になりますが、ベビーシッター代の一部を所得控除し所得税を軽減しようという検討もされていて、少しずつではありますが制度が拡充されています。

【まとめ:図】

マイナンバー制度と税金~今後は副業に注意!~

いよいよ平成28年1月1日からマイナンバー(個人番号)制度がスタートします。

マイナンバー制度とは、日本に住所があるすべての人に個人番号が割り振られて、その個人番号が社会保障や税金、災害対策の分野で使われることになる制度です。
具体的には、上記の分野で使われている各種書類に個人番号を書くことになります。そのため各企業では、社会保険や税金関係の書類に社員の個人番号が必要となるために全社員の個人番号を収集します。個人番号を教えないと、その人だけ社会保険や税金関係の手続きが滞ってしまうことにも。社会保険の手続きは給付(お金が支給される)関係が主なものなので、問題はないのですが、税金関係では問題のある人が出てくる可能性があります。

例えば、副業をしている人。昼間正社員として働きながら、塾の講師やキャバレー、コンビニ、ネット関係等で収入を得ている人です。会社に秘密で行っているので、マイナンバー制度の導入で副業がばれるのではと心配しているのではないでしょうか?確かに、税務署に同じ番号の書類があれば収入は合算されます。そして、正社員と副業の合算された収入から計算された住民税の徴収を会社が行うため、副業がわかってしまうと言うわけです。ただし、確定申告をして副業の住民税支払い分を「自分で納付」という選択をすれば会社にはわかりません。

しかし、現実には副業先から源泉徴収票や支払調書をもらっていなければ副業先は税務署に支払い金額を報告していないことになります。これらの書類は、本来会社は必ず出さなければいけない書類なのですが、出していない会社も多々あります。この場合、税務署には正社員としての源泉徴収票だけが出されているので、副業の収入はわからないことになります。しかし、今後マイナンバーの導入に伴い、税金関係の書類の提出は厳しくなりますので、副業先から個人番号を聞かれたということは、源泉徴収票や支払調書の作成に必要だからということですので覚悟をしておきましょう

もし、個人番号を聞かれなければ、副業先はこれらの書類を作成していないことになります。現時点で言えることは、副業先から個人番号を聞かれるか否かが重要だということです。副業に関しては、正社員の会社が副業を就業規則で禁止していても、ばれたからとすぐに解雇はできません。注意をされて副業をやめれば何ら問題はありません。また、会社のお給料だけでは生活が大変なため副業をしているというケースの場合は、会社は副業を認めざるを得ないという裁判例もあります。ともかく、マイナンバー制度の導入とともに税金の徴収は厳格になると思いますので、働き方には十分に注意をしてください。

退職後も税金がかかる!

日本人の平均寿命は厚生労働省の発表によると、男性80.50歳、女性86.83歳。一般的なサラリーマンの定年は65歳ですから、退職してからの余命が男性で15年、女性で20年となります。

この間の生活費を賄うものとしてまず大事なのが年金、そしてその不足分を補うものとして貯蓄、退職金、再就職後の給与などを利用することとなります。

退職後の生活費を考えるときに、給与はないし、年金もあまりもらえないから、税金はもうかからないだろうと思ったら大間違いです。また、退職後、まだ元気なので資産が減らないように、そして豊かな老後生活を送るためにも少し働こうと決めた場合はさらに注意が必要です。

まず退職した年に注意していただきたいのは住民税です。住民税は今年の所得に対する税金が翌年6月~翌々年5月に徴収される「後払い」のため、退職した月によって最後の給与手取額が大きく違いますし、退職後に自身で納付しなければいけない分が出てきます。

≪退職が1月~5月の場合≫
この期間の退職は前々年の所得に対する住民税の徴収期間になるため、退職時の給与から一括して徴収されます。たとえば、4月退職なら4、5月分の2カ月分の住民税、5月退職なら5月1か月分の徴収となります。ですので、1月や2月ですと徴収が5ヶ月や4か月分となるので手取額がかなり少なくなってしまいます。また、退職年の6月頃に前年分の所得に対応する住民税は自宅に納付書が送られてきます。

≪退職が6月~12月の場合≫
 この期間は前々年分の住民税はすでに徴収済みとなります。従いまして最後の手取額は毎月の通常のものと一緒です。前年分の所得に対応する住民税は、退職金で清算していなければ自宅に納付書が送られてきます。
退職後にまた働き始める人は、追加収入が発生するので幾分影響が和らぎます。継続して働く場合は、新しい会社で住民税の徴収を継続して行うこともできます。しかし、手取額が大幅に少なくなることが多いですし、そうかと言って一生懸命働いてたくさん給与をもらってしまうと、年金額が減らされるという事態が発生してしまいます。

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