30歳未満で年金保険料を払えない時は、若年者納付猶予制度を利用

このレシピを実行して

780,100円貯まる!
<材料>

・30歳未満で国民年金の保険料を支払うことができない

<Point>

130歳未満

2厚生年金に加入していない

3収入のある親と同居している

4役所の窓口で申請をする

5924.jpg

国民年金は、日本国内に住んでいる20歳から60歳になるまでの全ての人が加入する義務があります。

それゆえ、お金がなくて保険料を払えないから加入しない―というわけにはいかないのが現実です。また、保険料が未納だと障害を負った時に障害年金ももらえません。そこで収入が少なくて保険料を払えない人には、保険料の免除制度というものがあり、収入によって保険料が減額されます。しかしこの制度は使いづらく、フリーター等で本人の収入が少なくても、収入のある親と同居している場合には、利用できないというもの。そのようなときは30歳未満であれば「若年者納付猶予制度」を活用してください。

若年者納付猶予制度とは、親の所得にかかわらず保険料の納付が猶予される制度。厚生年金に加入していないフリーター、アルバイト、就職活動中などで所得の少ない20歳代の人で、本人の所得が57万円以下の場合に対象となります。ここで注意が必要ですが、この57万円は所得で収入ではありません。アルバイトの場合の一般的な数式で示すと「アルバイト代-給与所得控除額(最低65万円)=所得」となります。つまり収入でいえば約122万円となり、1ヶ月のアルバイト代が約10万円というところでしょうか?ただし、この金額はアルバイト代を給与として受け取っている場合で、報酬や個人事業主として受け取っている場合は、「報酬-仕事にかかった費用=所得」となります。

若年者猶予制度を利用するには、役所の国民年金窓口に申請書を提出して審査を受け、それが認められると毎月の保険料を払う必要がなくなります。猶予の期間は1年なので毎年申請をします。すると猶予の期間は未納期間ではなくなり、将来の老齢基礎年金を受け取るために必要な期間(受給資格期間と言う)として計算されます。

ただし、保険料の納付が猶予されているだけなので、猶予期間は受け取る年金額には反映されません。実はここがポイントで、免除制度は保険料が免除されて年金額に一部反映されますが、若年者納付猶予制度は、ただ支払いが猶予されるだけで、10年以内に支払うことにより年金額に反映される仕組みです。だから、免除制度の方がいいのですが、何度も言うように同居している親の収入があるとなかなか申請が認められません。だから30歳未満であれば若年者納付猶予制度を利用することをお勧めします。保険料を支払わないで済むだけでなく、もし障害を負った場合には、障害基礎年金が支給されるので安心です。

画像一覧

執筆者

菅田芳恵 社会保険労務士/ ファイナンシャル・プランナー

愛知大学卒業後、証券会社、銀行、生命保険会社、コンサルティング会社に勤務した後、49歳から2年間でCFPや社労士等7つの資格を取って独立開業。現在は13の資格を活かして、セミナーや研修講師、企業のコンサルティングを行っている。

菅田芳恵

関連記事

関連記事

【30代から始める】個人年金保険で節税しながら老後資金を手に入れよう

「リタイア後、悠々自適に暮らしたい。。」
これは現役で働いている人たちにとっては誰も描く老後の理想図ではないでしょうか。

長寿の国ニッポン。長生きは嬉しいものの、お金に不安を感じるのが正直なところ。特にこれからの時代、国からもらう年金は更に厳しくなりそうです。そこで今回は、リタイア後のためにコツコツ積立をしながら、節税メリットが受けられる「個人年金保険」を紹介します。

まず、個人年金保険とはどのようなものでしょうか。
これは、自分で積み立てたお金を、将来、年金形式で受け取る貯蓄型の保険です(希望すれば一時金で受け取ることも可能)。

「貯蓄が苦手」「せっかく貯めても直ぐに引き出してしまう」という人も大丈夫!毎月、口座引き落としで強制的に積み立てるので気付かぬうちにお金が貯まり、途中解約すると損になるため、解約のハードルが高くなり、長期で貯めるには持ってこいです。

受取期間を自由に設定できるのも魅力。現在30代の人が、60歳で定年退職を迎える場合、国からの年金開始は65歳となるので、恐怖の無収入期間が5年もあります。リタイア後に再雇用で勤めても、現役時代より収入が減る人が大半。そこで、若いうちから個人年金保険で積立し、60歳から受け取れるようにしておけば5年間の収入減を補うことができるのです。

さらに、すでに他に生命保険に加入していて節税の枠をつかっていたとしても一定の要件を満たした契約なら、別枠で節税メリット(個人年金保険料控除)が受けられることも大きな魅力。

例えば、30歳で年収400万円(※)の会社員が、A社の個人年金保険で毎月11,710円(年間140,520円)を積み立てた場合、年末調整時に受けられる所得税の還付金と翌年の住民税の軽減分を合わせると4,800円の節税になります。現在の「マイナス金利」で個人年金保険そのものの利回りは高くはありませんが、節税分を「利息」と捉えれば、約3.4%で運用しているのと同じ効果。積立ての魅力がアップしますね。(※妻、小学生2人を扶養している場合。)

ただし、節税メリットがある個人年金は以下の要件を満たしていることが必要です。
<個人年金保険料控除の税制適格要件>
・年金の受取人は、契約者または配偶者
・年金受取人が、被保険者と同じ
・保険料の払込期間が10年以上
・5年や10年といった一定期間だけ年金を受け取れる確定年金の場合、60歳以降に受取を開始し受取期間が10年以上

もうひとつ注意が必要なのは、将来の金利上昇です。一般的な個人年金保険は、契約した時点の金利(予定利率)が期間中ずっと適用されるため、現在のようなマイナス金利時に加入すると不利になる傾向があります。金利上昇に対応したい人は、定期的に金利(予定利率)を見直してくれる「積立利率変動型」の個人年金保険や、為替リスクはありますが「ドル」や「豪ドル」など、日本より金利が高い国の通貨で積み立てる「外貨建て個人年金保険」を選ぶのもいいでしょう。

誰もが働き盛りの時に大金を貯蓄できればいいですが、そんな人はおそらくわずか。
「まだ若いから」と言わず、長期間賢くコツコツと貯蓄することが、明るい老後への近道と言えるのではないでしょうか。

超高齢社会で国民の老後を守るのは? 今さら聞けない「年金制度」

日本の超高齢社会への移行スピードは他の先進国を圧倒する速さで進みます。

2025年には10人に3人が65歳以上という現実が10年後にはやってくるのです。年金や医療・介護費などの社会保障の財政負担が爆発的に増えると予測されるのが「2025年問題」です。

こうした現実を目の当たりにして、若い世代からは「公的年金制度は、損だから入らない」という話をよく耳にします。しかし、本当に公的年金制度は、損な制度でしょうか?制度を知らずに判断することが一番の問題です。まずは制度を正しく知ることから始めましょう。

公的年金制度の原則は、現役世代が高齢者を支える「世代扶養」の考え方を基にしています。貯金ではありませんので、払った分に対する見返りを考えるのはおかしなことなのです。ただし、長生きすればするだけ多くもらえることは確かです。

公的年金には、これまで、国民年金、厚生年金、共済年金の3種類がありましたが、平成27年の10月に共済年金は厚生年金に統合され、現在は2種類となります。自営業者や学生、無職、フリータ―等は国民年金、サラリーマンや公務員等は厚生年金に加入しています。厚生年金に加入している人は、自動的に国民年金にも加入しているため、年金は両方からもらうことができます。

よく「年金は2階建て」と言われますが、これは国民年金からは基礎年金(1階部分)が、厚生年金に加入した人には、基礎年金の上乗せとして厚生年金(2階部分)がもらえるからです。

それぞれの制度には、老齢年金、障害年金、遺族年金の3種類の年金があります。
基礎年金と言われている国民年金は、日本に住所がある20歳以上60歳未満の人は、全員加入しなければなりません。これには、3種類のあって、自営業とその配偶者、フリーター、学生や無職の人を対象とした「第1号被保険者」、サラリーマンや公務員を対象とした「第2号被保険者」、第2号被保険者に扶養されている配偶者を「第3号被保険者」と区別しています。

そして、毎月15,590円の保険料を25年間支払って、やっと65歳からの年金を受け取る権利ができます。ただし、権利ができるだけで満額の年金をもらうためには40年間支払い続けなければなりません。保険料を支払っていない人は、「年金制度に加入はしているけれど、保険料を支払っていない(いわゆる未納)」として扱われます。「損をするかもしれないので、加入したくない」という希望は通りません。「未納」していると障害を負った時や65歳になった時に年金を受け取れなくなるかもしれません。国民年金には、保険料を支払うことが困難な場合、免除される制度もありますので市区町村役場の窓口で相談をすることをおすすめします。

2025年問題は、切実な問題です。財源の確保は急務といえます。しかしながら、年金制度がなくなるわけではありません。国民年金は、20歳以上の国民全員が加入しなければならない、いわば国民の義務ともいうべき制度です。そして、私たちの老後の生活を守ってくれる、たいせつなお守りなのです。

失業した時の国民年金保険料は、特例免除を申請

仕事を辞めた、解雇された、会社が倒産したなど会社を退職すると、今まで加入していた厚生年金から国民年金に変わります。その場合、毎月15,590円(平成27年度の月額)の保険料を支払わなければなりません。

退職してすぐに仕事が見つかればいいのですが、失業の時期が長くなると保険料の支払いも大変になるかと思います。そのため保険料が高いと言って支払わない人が結構いますが、これはとても損なこと。どうしても支払うことができなければ、退職(失業)による保険料の免除申請をお勧めします。

国民年金では、失業者のために国民年金保険特例免除申請の制度を設けています。この免除申請をしておくと、保険料は免除となりますが、その期間は国民年金加入期間として認められます。もし、免除申請の手続きをしないで保険料を支払わないと、その期間は国民年金の加入期間とならないばかりか、督促を受ける場合もあります。申請の手続きは、市区町村役場の国民年金担当窓口へ申請します。免除を受けた期間は、10年以内であれば、後からさかのぼって納めること(これを追納という)ができます。

国民年金の納付は、本人のみならず配偶者および世帯主にも納付義務があるため、普通の申請免除では、本人、配偶者、世帯主それぞれ基準所得の範囲内にある必要がありますが、「失業による特例免除」では、本人の所得を除外して国民年金保険料の免除基準の審査が行われます。だから本人が失業するまで高額のお給料をもらっていても、家族の所得が少なければ該当します。

ここで失業による特例免除のメリットをみてみましょう。
1.保険料の金額が免除された期間についても、保険料の全額を納付した場合の年金額の半分が支給されます。例えば、半年間失業していて、その間保険料を免除されていた場合、申請しないで未納であれば、年金額に反映されませんが、特例免除の申請をすると3ヶ月分(半年の半分)払ったとして年金額に反映されます。
2.病気や事故で障害が残った時の障害年金や一家の働き手が亡くなった時の遺族年金など、免除期間については、支給対象の期間となります。(原則では直前1年間保険料が未納であれば支給されません)
3.上記に書いたように、所得に関しては、本人の所得は除外して審査されます。

失業や退職をして保険料を納めることが困難になった時は、失業による特例免除を考えて下さい。未納のままにしておくメリットは何一つありません。

正社員なら厚生年金と国民年金の両方から年金がもらえる

お給料から毎月引かれている厚生年金保険料。結構高いと思っている人も多いかと思います。実は厚生年金保険料といいながら、実際は国民年金保険料も足した金額なのです。そう考えると「結構安いかも」となるのではないでしょうか?

まず、年金の仕組みですが、会社員や公務員、その配偶者、自営業者、20歳以上の学生など、日本国内に住むすべての人を対象としています。基本的な構造は、国民年金から共通の基礎年金が支給され、さらに会社員や公務員を対象として、厚生年金から基礎年金に上乗せする報酬比例の年金が支給されるという、2階建ての仕組みになっています。フリーターや自営業者等は1階の国民年金の部分だけなのですが、会社員や公務員は1階と2階の両方から成り立っているのです。両方に加入していますから当然65歳からもらえる年金額は1階だけよりも高くなります。また、3階部分は一部の会社となり、就職した会社が厚生年金基金や企業年金を導入していれば、老後の年金は3か所からの支給となり、安心です。1階の国民年金の部分は、定額で保険料は月額15,590円(平成27年度)、そして40年満額の年金額は780,100円(平成27年度)です。満額に満たなければその分減額されます。

2階部分の厚生年金は、お給料に比例して保険料も年金額も変わってきます。高いお給料の人は、当然保険料ももらえる年金も高く、反対に低い人は安くなります。年金額はお給料額だけでなく、支払った年数によっても変わってきます。つまり、長く正社員として勤めれば勤めるほど、年金額は多くなるのです。反対にフリーターであれば例えお給料が20万円でも厚生年金に加入していませんので、保険料は国民年金だけの月々15,590円で済みますが、老後は国民年金だけとなります。とても暮らしていけません。今問題になっている高齢者の貧困は、この国民年金だけの人が多く、またその支給額が生活保護費よりも低いということなのです。安易にフリーターという仕事を選んでしまうと、若いときは自由でいいかもしれませんが、高齢になると生活に困るということになるかもしれません。老後を考えるのであれば、やはり正社員として少しでも長く勤めることを勧めします。

ランキング