積立方式で投資信託を買う~ドル・コスト平均法とは?

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・豆知識

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1ドル・コスト平均法は、毎回同じ金額で購入する積立投資の方法

2積立金額を一定にすると、積み立てる都度、数量が調整される

3高いものを少し、安いものをたくさん買うと、買い値の平均は安い方に近くなる

4ドル・コスト平均法は、値段の変動リスクを抑える効果がある

2015年(平成27年)投資信託に関するアンケート調査」(一般社団法人投資信託協会)によると、30歳代以下の投資信託保有者の約3分の1が積立投資プランを利用していました。

これは前記事「若年層は投信積立、シニアは毎月分配型 ~投信協会アンケートより」でもご紹介いたしました。

積立投信のメリットは、無理なく少額投資できる点。購入時の値動きリスクも抑えられます。それが「ドル・コスト平均法」の特徴です。

しかし「ドル・コスト平均法」を知っている人は、回答者全体の約1割程度。投資信託の保有者でも「ドル・コスト平均法」の認知度は2割以下です。

では、リスク軽減効果のある「ドル・コスト平均法」とは、何なのでしょうか?

それは積立投資をする場合に、毎回同じ金額で購入する方法。株式や投資信託のように値動きするものの定期購入は、購入価格が毎回違います。購入金額が決まっているため、買う都度、数量が調整されます。

例えば、投資信託を毎月1万円ずつ買うとします。基準価額(値段のこと)は日々変動します。値動きによって、予算1万円の範囲でどれだけ買えるでしょうか。

図表のように、基準価額が高いとたくさん買えません。安い月に比べれば購入数量が少なくなります。

これを繰り返して積み立てます。購入価額の平均は、どうなると思いますか?

何かの商品を買う際、同じ予算内で高い品物は少しか買えず、安い品物はたくさん買えるのと同じです。高いものを少し、安いものをたくさん買った時の購入価額の平均は、安い方に近くなります。このように、毎月同じ日に決めた金額で投資信託を買う「投信積立」は、購入価額の平均値を引き下げる効果があるのです。

図表下段の「一定数量の積立」は毎月10口ずつの購入で、基準価額の変動によって投資金額が多かったり少なかったりします。

どちらも4回の積立合計金額は4万円です。しかし「ドル・コスト平均法」では、購入価額の平均値が858.3円、「一定数量の積立」では1,000円。これが「ドル・コスト平均法」の強みです。

毎月、同じ日に、同じ金額での投信積立。「少ないお給料から投資するから、積み立てで」だけではないのです。積立投資プランは、値段が変動するリスクを抑えた優れものです。

ただし、魅力が乏しく基準価額が一方的に下がり続けるものには不向き。「ドル・コスト平均法」でどんなに平均購入価額を引き下げても、買い続けているうちにもっと資産価値が減っては元も子もありませんから。

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  • 購入する投資信託の基準金額(円)とドル・コスト平均法の表

執筆者

石原敬子

CFP® 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 専修大学文学部人文学科心理学コース卒業後、証券会社で約13年の営業職勤務。その後2003年 1月にFP事務所を開業。「使うこと」に焦点を当てた個人相談、金融や資産運用を分かりやすく話すセミナーと書籍やコラムの執筆を行う。 http://www.keikoishihara-fp.jp/

石原敬子

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若年層は「投信積立」、シニアは「毎月分配型」を利用~投信協会アンケートより〜

「みんな、どんな運用をしているんですか?」相談などの現場で、よく質問されます。

一般社団法人投資信託協会から「2015年(平成27年)投資信託に関するアンケート調査」が公表されました。この結果では、年代別に特徴が浮かび上がります。私なりにまとめてみました。

(※調査対象:20歳以上の男女個人、2,700人中1,523人が回答し回答率56.4%、調査期間:2015年9月10日~9月29日)

【30歳代以下】投信積立の利用者多数、しかしイマイチ勉強不足。
【40歳代】投資に回すお金が少なく、関心が低い。解約したら預貯金か生活費へ。
【50歳代】老後がちらつき保有を継続、ボチボチ投資の勉強も。
【60歳代以上】知識を蓄え賢く運用、基準価額はマメにチェック。毎月分配金がお小遣い。

といった感じでしょうか。

年代別に目立ったのは、若年層ほど積立(累積投資)の利用が多く、シニア層ほど毎月分配型の利用が多かった点です。また、投資信託の特徴や用語の意味については、50歳代、60歳代が他の世代よりも理解していたようです。

若い世代が多く利用している投資信託の積立投資。しかし、このアンケート結果からは、積立投資の特徴や効果などについて理解不足のようでした。比較的収入が少ないから積立てで、というだけなのかもしれません。

シニア層に人気の毎月分配型の投資信託は、運用が順調であれば、毎月、投資家に収益分配金が支払われます。収益分配金の使い道について聞いたところ、30歳代以下~50歳代の各層では「特に使わない」という人が3割を超えました。この人たちは、わざわざ毎月分配型を選ぶ必要はなさそうです。投資効率が高い「無分配型」が良いでしょう。60歳代、70歳以上の半数近くが、分配金は自分のおこづかいにするそうです。

投資信託のように基準価額が上がったり下がったりする金融商品は、安い時に買いたいのが本音。しかし、タイミングを見て売買するのはプロでも難しいものです。そこでリスクを抑える方法として、毎月決まった日に、決まった金額で自動的に買い付ける方法があります。

これを「ドルコスト平均法」と呼びます。

しかし残念ながら、このアンケートを見る限り、ドルコスト平均法のメリットを理解して積立投資信託を買っている人は多くありません。少額から積立できるから利用している、というのが実情でしょうか。せっかくなので、どんな効果があるのか、次回は「ドルコスト平均法」を解説しましょう。

変額型の個人年金保険、必要なのは投資信託の知識

「公的年金だけでは心もとない」と、個人年金保険を検討される方も多いと思います。個人年金保険には、将来の受取金額が決まっている「定額型」と、受取金額が運用の実績しだいで変わる「変額型」があります。

定額型は、世の中の金利水準に応じて受取金額が決まります。つまり、金利が低い時期に契約した定額型は、将来の受取金額に多くの期待を寄せられません。そこで、変額型の個人年金保険に注目が集まっています。

そこで知っておきたいのが、投資信託の知識。

「えっ? 個人年金に入るのに、投資信託を知る必要があるの?」と思うでしょうか。あるんです。

変額年金保険のパンフレットなどには、「記載の年金額は仮定の計算であり、将来の受取金額は運用実績により変動します」といった内容の注意書きがあります。この運用の実績が、まさに投資信託の運用実績なのです。

パンフレットをよく見ると、「特別勘定」という言葉が書かれているはずです。特別勘定とは、保険料から保険の経費などを引いた、年金や一時金の運用資産です。特別勘定には、契約者の考えに合った運用ができるよう、リスクの度合いや投資先が異なる複数の選択肢が用意されています。その選択肢として、投資信託が用意されているというワケなのです。

具体的には、「世界債券型」「日本株式型」「新興国株式型」「短期金融市場型」といった、地域や金融商品でくくった投資信託があります。保険会社によっては「安定成長バランス型」「積極運用バランス型」などの、1つを選ぶだけで分散投資が可能な投資信託もあります。同じバランス型でも、「安定成長」と「積極運用」ではリスクの度合いが違います。

変額型の個人年金保険は、将来の年金や一時金が特別勘定という名の資産として、保険料払込満了まで運用され続けます。いくつかの投資信託に配分された運用資産は「ポートフォリオ」と呼ばれます。経済環境の変化に応じて、ポートフォリオを入れ替えてもOK。その判断は、契約者が行います。

将来の受取金額をどう殖やすか、またはどう減らさないか、などの運用方針は、契約者が選ぶポートフォリオにかかっています。つまり、変額個人年金で老後の資金を上手に殖やすには、投資信託の知識が必要なのです。

マイナス金利での余波は、安全志向の投資家にも?MMFが存続の危機に

2016年1月、日銀がマイナス金利導入を発表しました。その影響で株式市場や為替相場は大荒れ。「投資の世界の話でしょ」と思うことなかれ。余波は、安全志向の投資家にも広がっています。

MMF(マネー・マネージメント・ファンド)が、存続の危機です。

マイナス金利の発表後、金利の市場は急降下し、全ての投資信託会社が新たな資金によるMMFの購入を停止しました(2016年2月5日現在)。

遂に長期金利もマイナスになった2月9日。その前日、日興アセットマネジメントがMMFの運用を終了すると発表。この記事がアップされる頃には、他の投資信託会社も追随しているでしょう。

「MMFの運用を終了する」とは「繰上償還」という措置で、投資信託の運用資産を投資家に返金して運用が終わることです。

MMFの場合、通常は運用期限を約款で「無期限」と定めています。そもそも「償還」がなく、投資家が自由に購入・解約ができます。

しかし、今回のように、運用が著しく困難になりそうと判断される場合や、投資家の保有口数(つまり残高)が極端に減って運用が難しくなると判断される場合に繰上償還されます。繰上償還の条件等は、あらかじめ信託約款に定められています。

MMFは、国や特殊法人、金融機関などの間で短期的に貸し借りされる資金で運用されています。平均3ヵ月程度で返済されます。ここから得た金利が、MMFの主な運用益です。

日銀のマイナス金利政策により、この短期の運用資金から金利を稼ぐことが難しくなると判断し、新たな資金でのMMFの購入停止や、繰上償還になったというワケです。

高金利時代に人気だった中期国債ファンドや公社債投信は、ほとんどが繰上償還されて姿を消しました。その後、預金のように利用できる便利さから、MMFは多くの投資家に親しまれ、ピーク時には約21兆円もの残高がありました。

2001年には元本割れになったMMFもありましたが、その後は安全性の面で基準が厳しくなり、今では「とりあえず置いておこう」という時に重宝していました。2015年12月末時点で、国内のMMFは13本、残高は1兆6千億円強です(投資信託協会)。

投資のための待機資金や預金感覚で利用できる運用資金には、証券総合口座の決済に使われるMRF(マネー・リザーブ・ファンド)があります。今後はMRFに資金が集中するでしょうが、MRFの運用環境とて同じこと。安全性を保ちながら運用するのは厳しいと思われます。

【ネットショッピング】♂♂ほぼ夫婦「明日は明日の風が吹く」vol.6

こんにちは、作家・まんが家の歌川たいじです。

みなさまは、どのくらいネットショップを利用されておいででしょうか。
ワタクシが暮らしております粗末な家は、新宿駅から遠くはなく、ビックカメラも紀伊國屋書店も伊勢丹もドンキホーテも散歩がてらに行けるところにあります。なのに、ついつい買い物となるとAmazonでポチッてしまう体たらく。

健康のために歩きなさいとよく言われるのですが、歩くのがきらいなわけではありません。実際、よく歩いているのです。ただ、荷物を持って歩くのが大きらい。ポケットに入らないものは持ち歩きたくないのです。そんなワタクシに、ネットショップは強い味方なのでした。
最近ではネットショップの価格競争により配送会社ほかのステークホルダが儲けられず、青息吐息であるとか。課題はまだまだたくさんありますね。ですが、ネット注文による流通がますます成長していくであろう事は、疑いようがありません。

今後の課題としてぜひ、ネットショップのみなさんに検討していただきたいのが、「レコメンド商品表示の洗練」です。過去に買ったものの傾向から表示されるレコメンドによる事故は、マイノリティにとって恐ろしいものでして、会社でたまたま開いてしまったAmazonのレコメンド表示で腐女子なのがバレてしまった友人が数人おります。友人の腐女子達は、萌えようもない男性の同僚が抱き合うのを見せられ「どうだ、萌えるのか」とからかわれて、「おまえなんかに萌えるかッ」と怒りに震える日々を過ごしているそうです。レコメンド表示は、おしゃべりな商店街のオバサン的なキャラとなっているのかもしれません。

そして、ワタクシから個人的にAmazonさんにお願いです。私の著書を私にレコメンドするのは、やめていただけないでしょうか。どうか、他の人に薦めてほしいのです。

※これまでのハナシ
Vol.1【プロローグ】
Vol.2【ポイントカード】
Vol.3【アイデアを金に変える】
Vol.4【小さな倹約】
Vol.5【ふるさと納税】

投資初心者、安全性を重視するパッシブ運用から始めてみては?

投資初心者、取り組みやすいのは投資信託と言われます。ただ「その商品数は5,000を超える!」と言われてしまうと、余計どこから始めていいのかわからないのが本音ではないでしょうか?

でもご安心ください。まずはどんな種類の投資信託があるかを知ることができれば、目指す投資信託にたどり着くことができます。例えばスーパーで買い物をする際にも「あそこに調味料が売ってるね」「鮮魚コーナーの先に冷凍食品がある」など知っていることで買い物がスムーズになりますよね。最初から大きところを知ろうとせずにまずは目の前のわかりやすいところから始めてみる。それが基本です。

それでは投資信託における事情を見ていきましょう。

まず投資信託の種類は、株式を主な投資対象とする「株式投資信託」と、株式はまったく組み入れずに公社債を投資対象とする「公社債投資信託」とに大きく分かれます。

前者の株式投資信託は、儲かるかもしれませんが損する可能性もありますので、概してリスクが高いといった特徴があります。ここでのリスクは、日常で使う“危険”とは違った意味を持ちます。投資の世界では、“損得の振れ幅”が大きいことをリスクが大きい、“振れ幅”が小さいことをリスクが小さいといいます。つまりリスクは“不確実性”を表します。

ここで「株式投資信託には何%ぐらい株式が含まれるの?」といった疑問がわくかもしれません。実は株式比率の高低は投資信託によりさまざま。比率の高い株式投資信託はハイリスク・ハイリターン(儲けが多い反面、損失も多い可能性)、比率の低い株式投資信託はミドルリスク・ミドルリターンといった傾向があります。投資初心者は株式の比率を3割以下に抑えた株式投資信託から選ぶと良いでしょう。

後者の公社債投資信託は、株式がまったく含まれず、国債や社債などの公社債(債券)への投資が中心ですので比較的安全性が高いといえます。債券は国や企業などが多数の投資家から資金を借入れる際に発行する、いわば“借用証書”のようなものです。債券やそれに集中投資する公社債投資信託は、株式などのように派手さはありませんが堅実な金融商品(出したお金“元本”が保証されるわけではない)といえます。

もう1つ別の切り口で見ていきましょう。それは運用スタイル(考え方や手法)による分類です。パッシブ運用は、ニュースでお馴染みの日経平均株価のような指数の動きにできるだけ近い運用成果を目指す、いわば守りの運用スタイル。それに対してアクティブ運用は、日経平均株価などを上回る運用成果を目指す、攻めの運用スタイルです。両者に一長一短はありますが、投資初心者には安全性を重視するパッシブ運用から始めることをお勧めします。

守りと言われると少し動きにくいかもしれません。でもまずは知ること、そして続けるためにも守りから入ってみる、そんなやり方が初心者には向いているかもしれませんね。

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