借りたら終わり、じゃない! 住宅ローンの「繰上返済」でビックな節約

3441.jpg

このレシピを実行して

79万貯まる!
<材料>

・ある程度の余裕資金

<Point>

1繰上げ返済には、「期間短縮型」と「返済額軽減型」がある。

2同じ条件なら、「期間短縮型」のほうが、「返済額軽減型」より節約効果が大きいうえ、老後を見据えるとライフプラン上のメリットも大

3利息部分の返済が多い早期に行ったほうが効果が大きい

4金融機関や金額によって異なる手数料を要チェック

※元金3000万円、返済期間35年、金利2%(元利均等)で借りた場合、5年目に約100万円を繰上げした場合

同じ住宅を購入しても、住宅ローンの借り方次第で、利息として支払う額が大きく変わることは既にご紹介しました。しかし、ローンは借りたら終わり、ではありません。ローンの節約は、これからが勝負!といっても過言ではありません。

住宅ローンの見直しには、大きく「繰上返済」と「借り換え」がありますが、借り換えについては既にご紹介しているので、今回は「繰上返済」についてご紹介しましょう。

繰上返済とは、月々の返済とは別に手元のまとまった返済に充てること。通常返済しているお金は、元金と利息の両方に充てられますが、繰上返済の場合はすべて元金に充当されるため、それに相当する利息が節約できることになります。月々の返済額はそのままで返済期間を短縮する「期間短縮型」と、返済期間はそのままで月々の返済を圧縮する「返済額軽減型」の2種類あります。

表は元金3000万円、返済期間35年、金利2%(元利均等)で借りた場合、5年目に約100万円を繰上げした場合の節約効果です。

ご覧のとおり、「期間短縮型」のほうが「返済額軽減型」より節約効果が大きいのがわかります。また、老後のことを考慮すれば、ローンはできるだけ早期に完済したいので、ライフプラン上も「期間短縮型」のほうがおススメと言えるでしょう。

次に、繰上返済のポイントですが、できるだけ早く行ったほうが効果が大きいということです。
上と同じ条件のローンで、10年後に「期間短縮型」の繰上返済を行った場合の節約利息は、約62万円(短縮回数16回)、15年後だと約47万円(同14回)になります。これは、返済当初は返済額に占める利息の割合が大きいのに対し、返済が進むにつれ小さくなるため、同じ金額を元金に充当した場合に飛ばせる利息が少なくなるためです。このことから、家を手にいれたからと安心せず、その後も計画的に返済していくことが大切です。

なお、繰上げ返済には、金融機関や繰上する金額により手数料がかかりますので、予め確認することも大切です。以前は100万円などの大きな額でないと行えないことが多かったのですが、最近はネットの活用等により、1万円など少額でチョコチョコ繰上することも可能になっています。

<関連記事>

画像一覧

執筆者

和泉昭子 生活経済ジャーナリスト/ ファイナンシャル・プランナー

大学卒業後、出版社・放送局を経て、フリーのキャスターに転身。NHKを中心に、ニュース・情報番組を担当。95年CFP®(ファイナンシャル・プランナー上級資格)取得後、現職へ。 NHK「日曜討論」、TBS「朝ズバッ!」、日経新聞「家計のギモン」等、メディア出演や講演活動、個人相談などを通じて、マネー情報を発信。(株)プラチナ・コンシェルジュ代表取締役 http://pt-con.jp/

和泉昭子

関連記事

特集

関連記事

見た目の金利に騙されるな!住宅ローンのクセを知ろう

住宅を購入する際、売り手が提案するローンプランは、当初の返済額が安くなる「変動金利型」で試算されていることが多いようです。

しかし、住宅ローンは20年、30年といった長期で返済していくもの。その時々の経済状況によって返済負担が大きく変わります。そこで、今回は金利のタイプ別にそのメリットと注意点を見ていきましょう。

金利のタイプは、大きく「全期間固定型」、「変動金利型」、「固定期間選択型」の3つに分けられます。
全期間固定型は、適用される金利が、返済期間中ずっと一定のタイプ。世の中の金利がどんなに変化しようと、自分が借りたローンの金利はずっと変わらないため、返済計画が立てやすく、安心です。特に、現在のように超低金利の時期に借入をすれば、30年とか35年といった返済期間中ずっと、低い金利が適用され、有利。ただし、借入時の金利は他のタイプに比べると高く設定されているため、その分月々の返済額は高くなります。

変動金利型は、世の中の金利の状況に応じて、ローンに適用される金利が半年ごとに見直されるタイプ。ただし、一般的に、金利が見直されても返済額は5年間変わらず、変動幅もそれまでの返済額の1.25倍までとなります。そのため金利が大きく動いても、返済額が急増することはありません。
これは、一見、良いことに見えますが、実はリスクがあります。金利が上昇すると、返済額のうち利息の割合が増えて元本の返済が進まず、借入残高が減りにくくなるのです。利息額が毎回の返済額を超えてしまうと、「未払利息」が発生することもあります。
変動金利は他のタイプに比べて金利が低く、当面の返済額が少なくてすむのが魅力ですが、それだけで決めてはいけません。将来の返済額の上昇も考慮に入れて検討することが必要です。

固定期間選択型は、借入当初から数年間の金利が固定されるタイプです。固定期間には3年、5年、10年、15年などがあり、原則として固定期間が短いほど適用金利が低くなります。
固定期間が終了した後は、再び一定期間の固定金利にするか、変動金利にするかを選びます。選択した固定期間中は他のタイプへの変更ができないことには注意が必要です。

上記のように、住宅ローンの金利タイプにはそれぞれ一長一短あります。では、どのように選べばいいのでしょうか。後日詳しくご紹介しましょう。

500万円も差が出る!?住宅ローンは見直せる!

夢のマイホームを手に入れてからも続く毎月の返済。決して安いとはいえない住宅ローンに四苦八苦している方も多いのではないでしょうか。

そんな方のために自宅をいちど売り払って新しく住宅を購入する“買い換え”や、住宅ローンを別会社に変更する“借り換え”が注目を集めています。現在の家計を見直してやりくりし直そうと思うなら、このような決断も必要。買い換えやローンの借り換えでも、しっかり“得”をしたい方へのアドバイスをまとめてみました。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
絶好のタイミングを見逃すな! 住宅ローンの借り換えで数百万円の節約も!!
『このレシピを実行して3,660,000円貯まる』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

住宅を購入した後でも定期的にしておきたいメンテナンス。これは住居の修繕箇所を見つけることだけでなく、住宅ローンについても同様です。定期的に住宅ローンをメンテナンスし、必要なら迷わずに“修繕”することが大切。住宅ローンの借り換えで得するなら、多少の手間とコスト(手数料)がかかるとしても決断するべきです。

☆レシピ実行3,660,000円
★5,000,000円円まで残り1,44,000円

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
見た目の金利に騙されるな!住宅ローンのクセを知ろう
『このレシピを実行して670,000円貯まる』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

住宅ローンの見直しをするときに気にしておきたいのがローンの返済プラン。デフレ期のときにローンを組んだからといって、インフレ期にも同じことが通用するとは限りません。ケタ違いの借金をする住宅ローンだからこそ、今の時代の景気を肌で感じて「固定」か「変動」かを見極めたいところです。

☆レシピ実行3,660,000円
★5,000,000円まで残り770,000円

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
そのローンプランは危険?! 月々の返済額に騙されるな!
『このレシピを実行して1,820,000円貯まる』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

景気に連動することですが、自分の収入をあまり過信しすぎないのも重要なこと。住宅ローンを再検討するときに、返済期間の見直しやボーナス併用が有効なのかどうかも再検討する必要がありそうです。

☆レシピ実行1,820,000円
★5,000,000円まで残り-1,050,000円

住宅ローンを組んでいれば、「マイホームを買ったら即終了!!」という訳にはいきません。これからも続く住宅ローンを軽減させるには、つねに最新の情報に触れてお得かどうかを判断するのが必要です。そのためには、現在の自分の身の丈に合った返済プランを考慮しつつ、自宅の買い替えやローンの借り換えを見直すことが重要。それを心がけておくことで、今まで以上に幸せな住宅マネープランが待っています。

住宅ローン減税を受けられない!? マイホームの広さに注意

エリア、広さ、間取り、それから価格など。マイホームを建てる、買うといったとき、優先する条件は人によって違います。

例えばシングルや共働きカップルなら、「狭くても便利なところに住みたいな」と思う人が多そうです。さしあたっての候補は、1LDK~2LDKのマンションといったところでしょうか。でも、50平方メートルないマイホームの取得には注意が必要です。

マイホームの取得には、税の優遇制度が用意されています。例えば今、住宅ローンを利用してマイホームを買うと、「一定の条件」をみたすことで、所得税等の控除を受けることができます。いわゆる住宅ローン減税です。

その効果は最大400万円(※)。ただしこれは、10年にわたってローンの年末残高が4,000万円あったり、相応の税金も納めていたりといったことが前提です。さすがにここまでは望めないとしても、住宅ローン減税による家計への恩恵は小さくないと思われます。

ところでこの住宅ローン減税に受けるためには、床面積が50平方メートル以上必要です。床面積の判断するときは、登記簿に表示されている面積を基準にします。マンションなら、登記簿上の専有部分の床面積です。これはパンフレット等に記載されている面積より小さめです。パンフレット等で50平方メートルをクリアしていても、場合によっては登記簿上で50平方メートルを切ってしまうことも。減税を受けられると思っていたのに、受けられないとなっては大ショックです。

税の優遇制度には、住宅取得等資金の非課税制度もあります。詳しくは「今は住宅取得資金の“もらい時”!」に譲りますが、こちらについても50平方メートル以上などの床面積条件がついています。満たさなければ制度の適用ができなくなってしまいます。

税の制度には、細かいルールがあります。「こんなはずではなかった」とならないためにも、不動産の契約をする前に不動産会社をはじめその提携税理士など、専門家のアドバイスを受けておくと安心です。

※一般的な住宅で、住宅の対価または費用の額に含まれる消費税等の税率が8%または10%である場合

絶好のタイミングを逃すな! 住宅ローンの借り換えで数百万円の節約も!!

夢のマイホーム、ゲットしたはいいけれど、ローン返済が大変ということはありませんか。

住宅ローンは借りっぱなしにせず、時々見直すことで、
労少なくして、多額の節約ができる可能性があるのです!

メンテナンスの方法にはいろいろありますが、今回ご紹介するのは「借り換え」です。
借り換えとは、その名のとおり、今の住宅ローンを新しく借り直すこと。
日本では、一部のモーゲージバンク(住宅ローンを専門に扱う金融機関)を除いて、
原則的に同じ金融機関では借り換えできないため、別の金融機関で取引することになります。

そして今、借り換えの“絶好のチャンス”が来ているのです!
というのも、ご存知「アベノミクス」という政策により世の中にお金がジャブジャブにあふれ、異常なほど金利が下がっているからです。
変動型で0.725%程度~、10年固定型では1.09%程度~、「フラット35」なら全期間固定でなんと1.46%~(買取型、借入期間が21年以上35年以下の場合)という史上最低水準の低さ! 
数年前に住宅を購入した人なら、借り換えを行うことで、総返済額を大幅に圧縮できる可能性アリです。

変動型で借りている人は、世の中の金利が下がるのに連れて、自分のローン金利も低下しているので、借り換えの必要は感じないかもしれません。
でも、変動型や3年・5年といった短期固定型のローンこそ、今のうちに長期固定型へ変更することをおススメします。まだもうしばらくは低金利が続くでしょうが、今後景気が回復し物価が上昇する兆しが現れれば、世の中の金利は先んじて上昇を始めます。そうなれば、変動型のローン金利も上昇し、返済負担が増すことになるのです。

現在の金利水準は、おそらく皆さんの一生で最も低い水準といっても過言ではないでしょう。通常ではありえない低金利のまま数十年間お金を借り続けられることは、ある意味「お宝」ともいえます。

ただし、借り換えには、今のローンを一括返済するための手数料や、新しくローンを借り入れるための様々な費用が、数十万円もかかります。それだけのコストを負担しても借り換えメリットが出るかどうか、まずは金融機関などのHPでシミュレーションしてみましょう。

もうひとつの注意点は、年収が大幅に下がったり転職したばかりだと、新たな融資の審査が通らないかもしれないことです。
その場合は、今借りている金融機関で、他行の条件をほのめかしつつ、金利交渉してみましょう。ダメでもともと。成功しなくても損することはありませんから、面倒がらずにチャレンジすることをおススメします。

2015.5.13更新

今は住宅取得資金の“もらい時”!

ローンを組んで住宅を買う場合、年収などによって借りられる額に限度があるため、希望の物件に手が届かないこともあり得ます。

また、借入額が多くなれば、当然その後の返済は重くなります。
そこで、親や祖父母からの援助をおねだりしたいと考える人もいるでしょう。
そんな恵まれた人には耳よりな話が! 実は住宅購入時は、お金の「もらい時」なのです。

住宅購入資金の優遇制度がこんなに!?

住宅の購入は、何千万~億円単位の不動産が動くだけでなく、家具や家電の買い替えなどを誘うため、個人消費に大きな影響を与えます。そのため、国は景気の悪いときほど、その刺激策として住宅購入の優遇制度を打ち出してきます。

その1「住宅取得資金の非課税制度」

通常は、たとえ家族であっても、年間110万円を超えるお金をもらうと贈与税がかかりますが、家を買うときに親や祖父母から援助を受ける場合、かなりの額の贈与でも非課税になるのです。

この制度は時限的で、非課税枠もその時々で変わります。
2014年は500万円(省エネ・耐震住宅は1,000万円)でしたが、消費税率が8%にアップして住宅が売れにくくなっていることから、2015年は1,000万円(同1,500万円)に拡大されました。
この制度は年間110万円の枠(暦年贈与)と併用できるので、合計1,110万円(同1,610万円)まで非課税となるわけです。

2016年にはいったん枠が小さくなりますが、その後、消費税の再増税に伴い、10%で購入した場合は非課税枠が大幅に拡大します(消費税の10%への引き上げは2017年4月からですが、2016年9月末までに請負契約を締結すれば8%が適用されます。
また、個人間で中古住宅を売買する場合には消費税はかかりません)。

ただし、

  • 贈与を受けた年の所得が2,000万円以下
  • 床面積が50平方メートル以上240平方メートル以下
  • 中古の場合は築20年以内(耐火建築物は25年以内)

など、要件がありますので注意しましょう。

その2「相続時精算課税制度」の住宅取得時の特例

これは、親や祖父母から20歳以上の子または孫への贈与について、累計2,500万円まで贈与税が非課税となり、将来相続が発生した際に、贈与額を相続財産に加算して精算するもの。
この制度は「暦年贈与」との併用はできませんが、「住宅取得資金の非課税制度」とは併用できるので、2015年は最大3,500万円(省エネ・耐震住宅は4,000万円)まで非課税で援助を受けられる計算になります。

おねだりするなら、こうした制度をしっかり押さえて、戦略的に交渉しましょう!

2015.6.15更新

ランキング