国民年金の保険料が払えないときは、お得な免除制度を利用

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<材料>

・お金がなくて国民年金の保険料を支払うことができない

<Point>

1国民年金の保険料を払うお金がない

2市区町村役場の国民年金窓口に申請をする

3本人及び同じ世帯の配偶者や世帯主の所得が一定額以下であること

※国民年金保険料3ヶ月46,770円(国民年金の免除申請をして、半額免除となり年金額の計算をする場合の国の補助分)

国民年金の保険料は、平成27年度の現在月額15,590円。結構高いので、アルバイトの方やフリーターの方など収入の少ない人には、大変な出費かと思います。

だからと言って、払わないわけにはいきません。未払いの期間が長くなると、将来年金がもらえなくなったり、障害を負った時に年金が支給されないという不利益を受けます。払えない場合は、保険料が免除される制度がありますので、市区町村役場の国民年金窓口で相談をして申請をしてください。

国民年金の免除制度は、免除期間が加入期間として計算をされるだけでなく、保険料の一部を払ったことにしてくれる、とてもお得な制度なのです。

一般的に利用される免除制度は、経済的な事情による申請免除で、認められると保険料が全額または一部が免除されます。所得によって全額免除、4分の3免除、半額免除、4分の1免除があります。
例えば、申請をして半額免除が認められれば、15,590円の半額である7,795円の保険料で済みます。半額ですが加入期間として計算されて、65歳からの老齢年金やさらには障害年金も支給されます。申請をしないともらえないばかりか、年金事務所から払ってくださいと督促されるのです。

さらに加入期間だけではなく、年金額に反映するときには、払った金額ではなく、プラスをして計算をしてくれるというお得な制度でもあります。
先ほどの半額しか保険料を支払っていない場合、年金額に反映される金額は本来であれば半分なので1年払ったとしても半年分としか計算してもらえません。しかし、実際には、4分の1の金額を国が補助をして計算してくれるので、1年間半額払えば、本来の6ヶ月分の計算ではなく、9ヶ月払ったという計算になるのです。つまり3ヶ月分がお得となります。これは下記の表を見ていただければわかりますが、半額の場合は4分の3払ったということで年金額の計算をしてもらえるからです。

この免除申請ですが、実は誰でもOKではなく、所得の制限があります。この場合の所得の制限は、本人だけでなく、配偶者や世帯主も判断されます。このうち1人でも所得が多い場合は免除が受けられません。例えば本人はフリーターで所得が少なくても、お父さんが働いていて所得が多ければ受けられないということです。

お得な免除申請ですが、全額保険料を払うことができませんので、年金額が少なくなることは否めません。そこで所得が多くなった時に免除期間の保険料を支払えば年金額は増えます、これを追納制度といい、免除された保険料は10年以内に支払うことができますが、それを過ぎると払えなくなりますので注意が必要です。

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執筆者

菅田芳恵 社会保険労務士/ ファイナンシャル・プランナー

愛知大学卒業後、証券会社、銀行、生命保険会社、コンサルティング会社に勤務した後、49歳から2年間でCFPや社労士等7つの資格を取って独立開業。現在は13の資格を活かして、セミナーや研修講師、企業のコンサルティングを行っている。

菅田芳恵

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厚生年金基金・・・結婚や出産、転職などで会社を退職した場合どうなるの?

前回お伝えをしたように、厚生年金基金(以降、基金という)は「解散」や「代行返上」が急増していて、ピーク時は約1880もあった基金が、2015年3月末には444基金に減少しています。

今後もさらなる減少が見込まれますが、現在基金に加入している人が、中途で脱退するとどうなるのでしょうか?

通常は、定年退職して国から老齢厚生年金がもらえるようになると、基金からも老齢年金が支給されます。ただし、請求先は公的年金とは異なり加入していた基金に請求することになるので、基金への請求漏れには注意が必要です。また、基金は基金ごとのルールによりますが、一部を一時金として受け取ることができる場合もあります。

では、基金に加入している人が、結婚や出産、転職などで会社を退職した場合、どうなるのでしょうか?結婚や出産、転職などで会社を退職した場合は、同時に基金も脱退することになります。そして基金の加入期間が10年(基金により異なる場合もある)未満で脱退した場合は、「中途脱退者」と呼ばれます。

基金を短期間で脱退した中途脱退者に対する給付についても、本来ならその中途脱退者が加入していた基金から行われるべきですが、年金記録を長期間にわたって管理し、短期の加入期間に係る年金給付を行っていくことは、基金にとって事務的にかなりの負担になります。また、中途脱退者が、その後、転職して別の基金の加入員となった場合には、複数の基金から年金を受け取ることになり、請求手続きが煩雑なものとなります。このような理由から、中途脱退者に対する年金の支給義務は、「企業年金連合会(かつての厚生年金基金連合会)」が引き継ぎ、年金給付を行うこととしています。この引継ぎのルールが、平成26年4月以降変わりました。

図の1をご覧ください。基金から支給される年金は、「代行部分1」と「上乗せ部分2」そして「加算部分3」に分けることができます。「代行部分1」と「上乗せ部分2」を合わせたものを「基本部分」と呼びます。「基本部分」とならない「加算部分3」については、基金を脱退するときつまり会社を辞めるときに一時金(「脱退一時金」といいます)で受け取るか、企業年金連合会へ引き継いで将来年金として受け取るかを選択することになります。

図の2をご覧ください。「加算部分3」を一時金で受け取らず将来年金で受け取ることを選択した場合は、その資産は「脱退一時相当額」として企業年金連合会へ引き継がれます。つまり将来には、加入していた基金への「基本部分」の請求に加えて企業年金連合会にも請求する必要があります。一方、一時金で受け取った場合は、将来は、加入していた基金への「基本部分」の請求のみとなります。
なお補足しておきますと、基金に10年(基金により異なる場合もある)以上加入している人が中途脱退した場合は、定年退職の場合と同様に扱われるため、基金のみへの請求となり、図1の123のすべてが基金から支給されます。
基金加入者で中途脱退した場合、どのように取り扱われるかをきちんと確認し、請求先に十分な注意をする必要があります。

20歳前の傷病で障害を負っても障害年金はもらえる

「私の障害は、幼いころの傷病が原因なので」との理由で障害年金の対象とならないと思い込んでいませんか?20歳前の傷病が原因で一定の障害になった場合でも、20歳になってから申請をすると国民年金から障害基礎年金が支給されるのです。

「20歳前障害基礎年金」とは、生まれつき障害を持っている方や、20歳前に障害が残ってしまった方、また20歳前の傷病が原因で20歳を過ぎた後に障害になった方を対象とした年金です。また、20歳前という国民年金に加入義務のない年齢なので、一般の障害基礎年金のように保険料納付要件は問われません。「20歳になってから保険料を納めていなかったから障害年金はもらえない」とあきらめている人がいるかもしれませんが、そんな心配は20歳前の障害年金に関しては不要です。ただし、国民年金の保険料を納めていないのに年金をもらえるため、本人に一定以上の収入があると年金がストップされてしまいます。

20歳前に病院で初めて診察を受けた日を「初診日」と言い、初診日から1年6ヶ月経過した日を「障害認定日」と言いますが、初診日の年齢によってこの障害認定日は異なります。

例:生まれつき障害のある方・・・・満20歳になった日が、障害認定日
5歳の時に初診日がある方・・満20歳になった日が障害認定日
19歳と2ヶ月に初診日がある方・・・(1年6ヶ月を経過した)20歳と8ヶ月の日が障害認定日

障害認定日に障害の程度が1級または2級に該当した場合に障害年金がもらえます。

20歳前の傷病による障害年金では、年数が経過してしまうため、生まれつきの障害でない場合は、小さい頃の初診日の証明ができないケースが多くあります。その場合は、平成24年4月から2名以上の者(3親等以内の親族を除く)の証明があればいいことになりました。当時の学校の先生や通院していた病院の看護師さん、あるいは知り合いの人(近所の人やお母さんの友達等)で病気のことや通院の事実を知っている方を探して、証明書を書いてもらえばOKです。

すでに20歳を超えていても小さい時の傷病で障害が残ってしまった場合は、今からでも遅くありませんので、申請をすることをお勧めします。

企業年金の主役だった厚生年金基金、これからどうなる?・・パート1

厚生年金基金は、厚生年金と名称が似ていますが、まったく別ものです。

厚生年金は、国が運営している公的年金であるのに対して、厚生年金基金は企業が運営する企業年金の一つです。

厚生年金基金は、一定の条件を満たさなければ設立することができないため、厚生年金に加入している会社員イコール基金に加入しているということではありません。会社が厚生年金基金に加入している場合に基金にも加入するという仕組みになっています。また、厚生年金基金は、企業ごとに設立されているため、例えば転職をして複数の企業に勤めた経験がある場合、複数の基金に加入しているということもあります。

では、皆さんが厚生年金基金に加入しているかどうかはどうやって確認できるのでしょうか。
例えば、次のような方法で確認できます。
★給与明細をチェック・・・給与明細に「厚生年金基金掛金」が天引きされているかどうか確認
★就業規則や退職金規程をチェックあるいは会社の人事・総務の担当者に確認するなど

過去に勤めていた会社については、
★年金加入履歴をチェック・・・年金事務所に行って確認あるいは日本年金機構のHPを利用する
★厚生年金基金の加入員証がないかどうかチェックするなど

ところで、厚生年金基金という名称、公的年金である厚生年金の名称がついているのは、なぜでしょうか?それは、基金は国が運営している厚生年金の一部を国に代わって運用し、支給しているからです。この国に代わって支給する部分は、「代行部分」と呼ばれ、基金から終身で支給されます。そして基金は、この「代行部分」に加えて、基金ごとに決められた給付を行う「加算部分」があるため、基金に加入している場合は、老後の年金が充実するというメリットがあります。

ところがこの厚生年金基金もバブル崩壊後の運用環境の悪化で、予定通りの運用益が得られず、
約束した給付ができない基金や、掛け金を値上げせざるを得ない基金がたくさん出てきました。ここ15年ほどで、給付の削減をする基金や「代行部分」を国に返上したり解散する基金が次々現れ、ピーク時には1800以上もあった基金が、平成27年3月末現在で444基金となっています。また、現在残っている基金の大半が、解散や代行返上を予定しているという状況です。

かつては企業年金の主役であった厚生年金基金が、近い将来姿を消してしまうかもしれません。ですから、現在は基金に加入しているという人も、将来はどうなるかわかりません。基金が解散や代行返上した後どうなるかについては、次回にお伝えをしたいと思います。

企業年金の主役だった厚生年金基金、これからどうなる?・・パート2

前回のパート1では、厚生年金基金(以降、基金という)がどのようなものかということをお伝えしました。

基金から支給される年金は「国の厚生年金の一部(代行部分)」と「基金独自の上乗せ・加算部分」を合わせたものとなります(図参照)。

つまり、「基金独自の上乗せ・加算部分」がある分、基金のない会社に勤めていた場合よりも、老後の年金が充実することになります。

ところが、積立金の運用がうまくいかないなどの理由から「解散」あるいは「代行返上」をする基金が急増!基金がなくなると、どうなるのでしょうか。よくある誤解が「もう老後の年金がもらえないのでは?」あるいは、「基金のない会社に勤めていた人よりも損をするのでは?」というものですが、これは大きな間違いです。

基金が「解散」や「代行返上」をした場合、基金は「国の厚生年金の一部(代行部分)」(図の1)を支給するために積み立てていた資産を国に返す必要があります。そして、将来基金から支給される予定だった「国の厚生年金の一部(代行部分)」は、国から支給されることになります。ですから、この部分については不利益になることはありません。つまり、基金が「解散」や「代行返上」をしたことで、基金のない会社に勤めていた人よりも年金が減ったり、損をするということはありません。

一方、「基金独自の上乗せ・加算部分」(図の2)は、影響を受けます。「基金独自の上乗せ・加算部分」の積立金は、他の企業年金に移されたり、一時金で支給されることになります。つまり企業年金の見直しが行われるということですが、支給額が減額されるケースが多いのです。「基金独自の上乗せ・加算部分」がどうなるかは基金ごとに異なりますが、場合によっては、将来もらえるはずの「基金独自の上乗せ・加算部分」が全くもらえなくなることもあります。そういう意味では、「損をする」と言えます。

皆さんの加入している(加入していた)基金が「解散」や「代行返上」となった場合、まずはその後どのような制度になるのか(なったのか)に注目することが重要です。ところが残念なことに、「年金や退職金は、ずっと先のこと。自分には関係がない。」と無関心の若い方が多いのが実情です。お勤め先の企業年金に関心を持ち、わからなければ人事部や総務部に確認するくらいの積極性が必要です。

公的年金は老後や障害を負った場合の大切なお守り

「公的年金制度は、損だから入らない」という話をよく耳にします。しかし、本当に公的年金制度は、損な制度でしょうか?制度を知らずに判断することが一番の問題です。まずは制度を正しく知ることから始めましょう。

公的年金制度の原則は、現役世代が高齢者を支える「世代扶養」の考え方を基にしています。貯金ではありませんので、払った分に対する見返りを考えるのはおかしなことなのです。ただし、長生きすればするだけ多くもらえることは確かです。

公的年金には、国民年金、厚生年金、共済年金の3種類がありますが、平成27年10月に共済年金は厚生年金に統合されますので、2種類となります。そこでこれからは2種類ということで話を進めていきます。自営業者や学生、無職、フリータ―等は国民年金、サラリーマンや公務員等は厚生年金に加入しています。厚生年金に加入している人は、自動的に国民年金にも加入しているため、年金は両方からもらうことができます。

よく「年金は2階建て」と言われますが、これは国民年金からは基礎年金(1階部分)が、厚生年金に加入した人には、基礎年金の上乗せとして厚生年金(2階部分)がもらえるからです。

それぞれの制度には、老齢年金、障害年金、遺族年金の3種類の年金があります。この3つの年金についての詳細は、今後ご紹介していきます。

基礎年金と言われている国民年金は、日本に住所がある20歳以上60歳未満の人は、全員加入しなければなりません。そして、毎月15,590円の保険料を25年間支払って、やっと65歳からの年金を受け取る権利ができます。ただし、権利ができるだけで満額の年金をもらうためには40年間支払い続けなければなりません。保険料を支払っていない人は、「年金制度に加入はしているけれど、保険料を支払っていない(いわゆる未納)」として扱われます。「損をするかもしれないので、加入したくない」という希望は通りません。「未納」していると障害を負った時や65歳になった時に年金を受け取れなくなるかもしれません。国民年金には、保険料を支払うことが困難な場合、免除される制度もありますので市区町村役場の窓口で相談をすることをお勧めします。

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