【NISA(ニーサ)_前編】真説・投資ドリの世界[図録傑作選]

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今日も都会の大空を羽ばたく、勇ましくもはかない投資ドリの群れ。なにゆえ彼らは飛び、なにゆえ彼らは我々を惹きつけてやまないのか。人と投資ドリの不思議な関係、そして依然として謎に満ちた彼らの生態を、美しいスケッチと合わせて詳細につづった画期的試み。

飼育ドリは飼うと、飼い主にお金を運ぶ不思議な鳥です。

NISA(ニーサ) 
(少額投資非課税制度/Nippon Individual Saving Account)

科名 シサンウンヨウ科
生息 日本
投資枠 毎年100万円まで
飼育期間 5年間
生息期間 2014〜2023年(予定)

前編:なぜNISAは日本社会に受け入れられたのか

2014年1月、なにかとお騒がせの日本投資鳥研究学会、通称日投鳥研(にっとうちょうけん)(*1)が、鳴り物入りで発表した投資ドリの新種であり、2015年現在、NISA(ニーサ)の名は一種の流行語として全国的な知名度を誇っている。その浸透ぶりは、写真を撮る若者たちの掛け声が、「はい、チーズ」から「はい、ニーサ」に変わったことや、教育テレビ番組『1+1は2さ!』の大人気で、子供たちの計算力が飛躍的に向上しつつあることからも、充分に想像できよう。

 とはいえ、実際のNISAがどんな鳥かを知っている者は意外と少ない。ましてや、ブリーダー(*2)として飼育するとなると、依然として根強い投資ドリに対する偏見から、「シロウトがうかつに手を出してはいけない」と考える者がほとんどである。このあたり、どうも名前だけがひとり歩きしている感が否めないが、過日、日投鳥研のある役員に、そのあたりのことを聞いてみると、「想定内です」との答えが返ってきた。「我々はですね」とその役員は言うのである。

 「若者たちや、小さなお子さんをお持ちの親御さんたちにこそ、NISAを飼育してもらいたいのです」

 つまり、彼らは「シロウト」を新規ブリーダーにしたいのであり、そのためには、まず名前から入って、子供を取り込み、徐々にシロウトの日常に馴染ませようというわけである。考えてみれば、NISA(ニーサ)という名前も、どこか旧共産圏の小熊のキャラクターのような(*3)素朴で人懐っこい響きがあるが、それもシロウト対応の懐柔策のひとつということであれば、日投鳥研も案外したたかというべきであろう。

 彼らがこうまでしてブリーダーの増加に躍起になっている背景に、ツミタテ科の「貯蓄ドリ」の台頭があることは言うまでもない。先行きへの不安が広がる昨今にあって、鳥かごの中でただジットしているだけの貯蓄ドリは、産みも増やしもしないが、決して裏切ることのない「安心」のシンボルとして、万人に受け入れられている。いっぽう、シサンウンヨウ科の投資ドリは、おとなしいかと思うと突然クチバシでつつき、死んだかと思うと産卵したりと、そのナイーブでエキセントリックな生態は、確かに刺激的ではあるものの、どうにも「先が読めない」のである。そうした風潮に対する、日投鳥研の切り札がNISAであるのだが、先の日投鳥研の役員は、「いや、逆手に取ったまでですよ」と得意気に語るのである。

 「安心・安全の投資ドリ、それがNISAなんです」

 2016年には、20歳以下でも安心して飼育できる「ジュニアNISA」も控えているという。しかし、彼らがこのように露骨に擦り寄ってくればくるほど、「なにかウラがあるに違いない」と勘ぐりたくなるのは、シロウトもクロウトも関係ない国民一般のコンセンサスであろう。
(*1)別名、日本政府である。 (*2)または投資家とも言う。 (*3)ここで筆者が「こぐまのミーシャ」を念頭に置いていることは間違いない。


※イラスト 市橋俊介

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執筆者

小田井 孝夫

90年代末よりクラブ系洋楽誌Remixにて文筆活動を始め、キリンビールWebサイト「キリンビール大学」では、サッカー部、史学部ほか他ジャンルにわたって執筆。00年代より「ぴあ」はじめ情報誌で映画記事も担当し、現在は「ピクトアップ」誌上にて監督・俳優インタビューをおこなうほか、新作レビューでは主筆もつとめている。

小田井 孝夫

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500円でも投資はできる!今さら人には聞けないNISAとは。

私は皆さんと同じ世代です。

最近つくづく思うのですが、国も会社も将来のお金の面倒まではみてくれるわけじゃない。だから、自分のお金は自分で増やしたり管理出来るようにならないといけないという事です。そのための一つの手段として、若い人もぜひ投資をしたほうがいいと思っています。

そこで、おススメなのは、「NISA(ニーサ)」という制度を使う方法。これは高齢者ばかりが優遇される日本の社会の中で、珍しく若い世代の支援を目的に導入された制度なのです。簡単に言うと、NISAを利用した投資で増えたお金にかかる税金が免除される仕組みです。
税金が免除されるということは、本来は投資をしてお金が増えると税金(約20%)がかかります。意識していない人も多いかもしれませんが、実は、銀行に預けている預金の利息にも税金がかかり、自動的に差し引かれてしまっているのです。お金が増えると、必ず税金もかかるのですが、NISAなら、これが免除されるというわけです。

具体的に見てみましょう。NISAを利用しての投資は年間100万円(2016年からは120万円)が上限。投資期間は最長でも5年間とされています。仮に100万円を5年間投資して、1年あたり3%の利益(合計15万円)が得られた場合、本来差し引かれてしまう約20%分の税金3万円が免除され、その分手取りが増えることになるのです。

「投資」と聞くと、お金持ちのすることで、自分には関係ないと思う人も少なくないかもしれません。日本では、投資に対して「お金持ちのするもの」「ギャンブルみたい」「難しそう」といったイメージを持つ人も多くいますが、これはいずれも誤解です。

毎月500円ずつ投資をしていくことも出来ますし、ボーナスの中の1万円で投資を始めることも出来ます。ギャンブルに近いようなリスクの高い投資方法もあれば、安定的な運用成果が期待できる方法もあります。
そして、銀行で預金口座を開設するのと同じように、銀行や証券会社で手続きをすれば誰でもすぐに投資を始められます。途中でお金が必要になったり、狙い通りお金が増えた場合など、やめたければいつでもやめることも出来ます。

投資は、必ずお金が増えるとは限りません。経済状況などによっては損をしてしまう可能性もありますが、まずは少額から始めてみることが大切です。実践こそが上手くなるコツだからです。若者や投資初心者のサポートを目的として導入されたNISAを上手に活用して、投資に一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。

2015.5.13更新

NISA、どこで何に投資するか?

仕事で出張をする機会の多い人もいるでしょう。仮に、東京から大阪へ出張することになった場合、どういった移動手段を利用しますか?

目的地が空港から近い場所であるとか、マイルを貯めている人は飛行機を選択するでしょう。出張先での仕事が終わる時間が読めないケースなどは新幹線での移動が便利なケースもあるでしょう。あるいは、コストの問題によっては高速バスを利用する人もいるかもしれません。
目的地は同じ大阪であっても、個人個人の事情や考え方によって、選択する移動手段は変わってきます。

これは投資についても同じことが言えます。
NISAを使って資産運用をしていきたいという目的が同じであっても、“何に”“どこで”投資をするかは、皆さん個人個人の考え方や状況によって変わってくるのです。

まずは、“何に”投資をするのか。
対象となる投資商品は、株式や投資信託です。投資商品でも、国債や外貨預金、FXなどはNISAでの投資の対象となりません。預貯金も、もちろん対象外です。
そして、対象の商品であっても、既に投資しているものをNISA口座に移すことは出来ません。NISA口座に入れられるのは、新規に購入をしたものだけです。

次に、“どこで”NISAを利用するのか。
NISA口座は、1人1口座しか保有できません。つまり、多くの銀行や証券会社の中から1つを選ぶ必要があります。
そして、実は、この金融機関選びが非常に大事なポイントになります。
なぜならば、金融機関によって投資できる商品が大きく変わってくるからです。
仮に、株式に投資したいと考えたとしても、NISA口座を開設したのが銀行であれば、株式投資は出来ません。証券会社に口座を開設する必要があるのです。
また、投資信託への投資は、銀行や証券会社など全ての金融機関で可能です。しかし、取り扱っている投資信託の種類は金融機関によって大きく異なります。それに、同じ投資信託を取り扱っている場合でも金融機関によって取引手数料が異なります。一部の金融機関では手数料が無料なのに、他の金融機関では有料となっている商品もあります。
従って、どこの金融機関でNISA口座を利用するのかは極めて重要です。

NISAは税金が非課税になるお得な制度ですが、NISA口座を開設出来るのは1つの金融機関だけです。投資の目的や考え方によって利用するべき金融機関も変わってきます。
まずは、自分自身がどのような投資をしていきたいかじっくりと考えてから、金融機関を選択していくことをお勧め致します。

2015.5.27更新

NISA活用法、投資初心者はこう使え!

上司に3人分のお弁当の買い出しを頼まれました。どんなお弁当を買いますか?

そのときにあなたが選ぶお弁当は、ステーキ弁当?野菜中心のヘルシー弁当?それとも、 幕の内弁当でしょうか?
食べる人が女性か男性か、好きな食べ物は何か・・・、そういった事前情報があれば、選ぶことは簡単ですよね。でも、もし、その情報がなかったら・・・。
私なら、3つのお弁当を一つずつ買っていくか、幕の内弁当を3つ買っていきます。好みに合わず、食事が取れないという最悪の事態を避けるための選択をします。つまり、リスクを分散しておくのです。

この「分散」は、投資をするときにも非常に重要な考え方です。
投資における分散は2つあります。
一つ目は「投資する資産」の分散です。資産とは、投資対象の種類のことで、「株式」や「債券」のことです。その中でも国内を対象とするもの、海外を対象とするものに分かれます。経済状況や為替相場の動向によって、それぞれの資産の価格は変動していきます。各資産によって、値動きのタイミングも異なります。そして、どの資産が上がるか下がるかを正確に予想することは難しく、何に投資することが正解なのかは誰にも分かりません。
しかし、ひとつ確実に言えることは、どれか1つの対象に絞って集中投資するよりも、複数の資産に分散しておいた方が失敗しにくいということです。成功する確率が高まるとも言えます。初心者が慎重に投資を始めたいと考えるのであれば、「投資する資産」の分散はとても重要です。

二つ目の分散は、 「投資する時期」の分散です。
いつ投資したら、確実に儲かるか。これが分かっていれば、誰もが成功出来ます。しかし、誰もそれが分からないのだからこそ、投資するタイミングを分散し、少しずつ購入していく方法をお勧めします。これを「時間分散」とも言います。

最後に、この2つの分散を実行する方法についてお伝えします。
初心者におススメなのは、プロが投資対象を選別してくれて、少額からでも投資が可能な投資信託の利用です。特に国内外の株式や債券に幅広く分散して投資している投資信託を「バランスファンド」と言います。毎月積立形式でバランスファンドを少しずつ購入していくことで、2つの分散を手軽に実行出来ます。金額も500円から積立が出来るものが多くあります。

投資に興味はあるけれど、何に投資をしたらいいかわからない。 NISA口座を開設したけれど、何に投資をしようか悩んでいる。そんな方は、バランスファンドへ少しずつ投資することから始めてみてはいかがでしょうか。

2015.6.15更新

NISA活用法、投資経験豊富な人はこう使え!

せっかく投資でお金が増えても、一部は税金として差し引かれてしまう。
もうかれば、もうかるほど払う税金も高くなる。理解はしているけれど、税金の仕組みってうまく出来ているなぁと思ってしまうのは、私だけでしょうか…。

「その税金をナシにします!」といってくれているのが、NISAです。
今まで投資をしていた方なら、NISAを使って何に投資をしようかと、検討していることでしょう。

結論からお伝えすると、大きな利益が狙えそうな商品に投資をすることをお勧めします。
利益が大きくなれば、得する金額も増えるからです。
例えば、1万円の利益が出た場合、本来の税金は約2000円ですが、これがNISA口座であれば税金はゼロ。2000円、手取り額が増えるのです。
5万円の利益であれば、本来の税金は約1万円ですが、これがNISAなら税金はゼロ。1万円も手取り額が増えます。
NISAのメリットを最大化したいと考えるのであれば、できるだけ大きく増える可能性のあるものにNISAを使って投資すると良いでしょう。

では、大きな利益が狙えそうな商品とは、どのようなものでしょうか。
まずは、大きな成長が期待出来そうな会社の株式に投資することです。それから、外国企業の株式や新興国に投資する投資信託への投資も大きく増やせる可能性があります。
ただし、大きな利益を狙えば、当然、大損してしまう可能性も高くなります。
大きくもうけたいと考えるのであれば、それなりのリスクを覚悟したうえで、投資する必要があります。
それに、損をしてしまった時に発生するNISAのデメリットにも注意する必要があります。
デメリットとは、損益通算が出来ないことです。損益通算とは、増えた利益と損してしまった金額を整理して、プラスとマイナスを相殺することをいいますが、NISAではこれが出来ません。
お金が増えても利益が無かったこととみなされて税金がかからないのと同様に、損をしてもその損失も無かったこととみなされてしまうからです。

リスクを覚悟して大きな利益を狙うという方法も投資の1つの考え方です。一方で、安定的な資産運用をしていきたいと考えるのであれば、投資対象を分散しておくことが重要です。リスクが低い商品も含めて投資対象をしっかりと分散し、株式投資などリスクがあっても増やしたい資金についてNISAで投資するのが効率的な利用法となります。

投資経験豊富な人は、デメリットも把握したうえで、NISAを活用して大きな利益を目指してみましょう!

投資初心者向けにはこちらを参考にしてください。

2015.6.15更新

ジジババにお願いしてジュニアNISAも始めちゃおう!

子育てには何かとお金がかかりますよね、私にも3歳の娘がいるのでよく分かります。
そんな中、お金をもらう口実がまた1つ増えることになりました。

ジュニアNISAという、未成年者用のNISA制度が始まります。
未成年が投資?お金ないじゃん?と思いますよね。実は、この制度、親や祖父母に資金を出してもらって、子供名義の口座で投資をすることを想定しているのです。
原則として、親権者が代わりに手続きしますが、仕組みは大人が利用する通常のNISAと同じです。投資から得られる利益に対する税金が免除される制度です。違いとしては、年間の投資上限額が80万円ということ。それに、大人版のNISAはいつでも投資をやめて、資金を払い出せますが、ジュニアNISAでは、18歳まで払い出しの制限があります。

そもそも、なぜ子供名義で投資をさせるのでしょうか。
日本でお金を持っているのは、高齢者が中心です。この高齢者が持っているたくさんのお金を次世代へ移転していきたいと政府は考えています。お金が何かと必要な若い世代に早く渡すことによる経済効果も期待しています。
他にも、教育資金や住宅資金の贈与に関する税金の優遇制度が同じような狙いで導入されています。

子育てをしている若い現役世代には、自分のお金を投資に回す余裕が無い人も多いでしょう。
そこで、目の中に入れても痛くないと言ってくれるジジババから、孫の将来のために、お金をもらって資産形成に取り組む、1つのキッカケとしてもジュニアNISAは活用できそうです。

投資は本来じっくり時間をかけてやるものです。時間をかけることで、大きく増やせる可能性も高まります。それに、経済が停滞するような状況になっても、景気回復するまで時間をかけて待つこともできます。ジュニアNISAの18歳まで引き出せないという制限は、じっくり投資を続けるには良い仕組みと言えるかもしれません。
そして、払い出しの制限期間が終了する18歳は、ちょうど大学入学の時期にあたります。学費支出のピークにあたる大学入学の時期に資金を払い出せることは、資金計画のうえでも有効に活用できそうです。

ジジババからお金をもらえそうな人は、ジュニアNISAで非課税のメリットも活用しながら、子供の成長と一緒にお金も成長させることにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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