登山を始めてみよう-山小屋泊編

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日帰り登山で体力に自信がついたら、次なるステップは「山小屋泊登山」。
小屋泊を視野に入れれば行ける山域もぐんと増え、登山愛好家たちが憧れるあんな山やこんな山にも登れるようになります。

それでは山小屋泊登山を想定した基本装備を見ていきましょう。

●一泊するなら30〜40リットルザック
日帰り登山の荷物に加え、洗面用具や着替え、レインウェア、中間着などが増えるので、入れ物となるザックもそれなりの大きさが必要になってきます。
山小屋泊の場合だと容量は30〜40リットルぐらいが目安です。
10〜20リットルぐらいのデイパックならバッグ売り場にも陳列されていますが、大きな容量のものだとアウトドア用品が売っている店舗でないと手に入りにくいでしょう。

また二日間背負うことになるので、肩当てや背当てにしっかりとしたパッドが入っているものをおすすめします。
肩にかかる重量の軽減のため、ウエストベルト(ウエストハーネス、ヒップベルト、ヒップハーネスとも)がついているものがよいでしょう。
ウエストベルトのほかにチェストベルト(チェストハーネスとも)もしっかり締めれば、肩や腰への負担を軽減させることができます。

●とっても便利なサブバッグ
デイパックと違ってすぐに下ろせないのが登山用ザックの悩ましいところです。
そんなときに活用したいのがサブバッグです。
サブバッグには財布や携帯・スマホ、メガネ、行動食のお菓子、飴、薬、ハンドタオルなど、すぐに使うものを入れておくと便利です。
サブバッグには、ヒップバッグやウエストバッグ、ポシェット、袋状のサコッシュ、ザックに付けて使うフロントアクセサリーなど、さまざまなタイプのものがあります。
最初はウエストバッグなど普段使いのものを併用し、山行に慣れて軽量化の欲が出てきたら、ほかのタイプのものに変えてみるのもいいでしょう。

●二日目の着替え、全とっかえ?一部とっかえ?
二日目用のウェアのコーディネートを考えるのも、連泊ならではの楽しみの一つです。
でも少ない荷物でやりくりしたいなら、多少汗をかいても一日目のアンダーウェアとベースレイヤーだけを変えればなんとかなってしまうものです。
ベースレイヤーを防臭効果のあるメリノウール製にすれば汗臭さも軽減できるので、そのままパジャマがわりにしてもOK!
荷物の軽量化をとるか、オシャレをとるか、それはあなた次第です。

●洗面用具は最低限
山小屋でのシャンプー、せっけん、歯磨き粉などの使用は周辺環境の保全のため禁止されています。
お風呂つきの山小屋では、入浴前にメイク落としシートや洗顔シートなどで余計な汚れをとっておきましょう。
歯磨きは歯ブラシのみですませるのが鉄則です。
気になる人は歯みがきシートを持参するといいかも。
私が知っているツワモノには、歯磨き粉を飲んでしまった人も…絶対に真似したくないですね(笑)

速乾性の高い登山用のハンドタオルは登山中の汗ふき用やお風呂用として併用可能です。
また山小屋オリジナルの手ぬぐいも登山者には人気があります。
私も荷物が増えてしまうのに、ついつい山小屋につくと手ぬぐいを買ってしまいます。
素敵なデザインのオリジナル手ぬぐいが多いんですよね…

●防水対策にレインウエア・ザックカバー・スタッフバッグ
一泊の山行になると全日晴天の確率は低くなります。
ずっと晴れの天気予報が出ていても、風よけや防寒着にもなるレインウェアは必ず準備しましょう。
防水透湿性にすぐれたゴアテックス製などで、かつ着心地、防水性、透湿性の高いものとなるとお値段は天井知らずです…
お財布との相談になりますが、上下セット10,000円ぐらいからのものが無難だと思います。
とはいえ土砂降りの雨の中を一日中歩いていると、汗が透過されずにかなり湿った山行になるので、安価なものを使用する場合は覚悟が必要です。
私もゴアテックスの3レイヤーのものがそろそろ欲しいなあ…なんて考えてしまいますが、いまのところ上下30,000円の製品でなんとか堪えています。

また雨対策としてザックカバーや防水透湿性のある帽子もあると、さらに快適な山行になります。
スマホ関係のアクセサリーなど絶対に濡らしたくないものは、防水スタッフバッグなどに入れておくと確実に濡れを防ぐことができます。

●フリース、ダウンなどの防寒着
真夏の山行でも、山小屋の夜は気温がかなり低くなります。
中間着としてフリースや薄手のダウンなどを準備しておくとよいでしょう。
フリースは濡れに強く、ダウンは圧縮できるので携帯性が高い、という特徴があります。
取捨選択が難しいので、私はどちらも一応持って行くことにしています。

●水筒・ハイドレーション
日帰りの山行にはペットボトルだけでもよいのですが、大きめの水筒があると便利です。
コンパクトに折りたためるプラスティック製のボトルや、口が広いので湧き水なども入れられるナルゲンボトルなど、軽量化もできておすすめです。
長い山行には、背負った状態のままチューブで吸って水が飲めるハイドレーションシステム(リザーバー)なんかもあると給水がはかどります。

●小屋でも使うヘッドランプ
山小屋の消灯時間は夜の8時、9時ぐらいが通常です。
みんなが寝静まったころ、「どうしてもトイレに行きたい、でも部屋が暗くて荷物が取り出せない…」そんなときに役に立つのが懐中電灯です。
小型のランタンよりもヘッドランプを併用すると荷物が少なくて済みます。
ヘッドラップは早朝に山小屋を発つときにも必要なので、準備しておいた方がよいでしょう。

●山小屋泊初心者におすすめの山小屋
雲取山荘(通年営業。お風呂はありませんが、冬の宿泊も「炭こたつ」のおかげで快適でした)
尾瀬の山小屋(水が豊富な尾瀬では全ての小屋でお風呂に入れるのが特徴。山の奥地で汗を流せるのは有難い!)

●山小屋泊登山に必要な初期費用
・40リットルのザック…8,000〜24,000円
・サブバッグ…1,000〜10,000円
・メリノウール製のベースレイヤー…10,000円
・手ぬぐい or パックタオル…100〜1,500円
・レインウェア上下…10,000〜100,000円
・ザックカバー・スタッフバッグ…4,000円
・フリース or ダウン…1,000〜30,000円
・ハイドレーション…1,500〜5,000円
・ヘッドラップ…1,000〜5,000円
・山小屋宿泊代…9,000円(尾瀬沼ヒュッテ二食付きの場合)

合計45,600〜198,500円(交通費、燃料費等をのぞく)

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執筆者

立見 香

出身地・群馬と居住地・埼玉の粉食文化をこよなく愛するライター。 水沢うどんと舞茸天ぷらの組み合わせを最強と信じて疑わないが、最近は武蔵野名物の肉汁うどんにハマり中。 休日は上信越の山域にいることが多い登山・温泉愛好家ゆえ、少々電波が届きにくくなっております。最近「温泉ソムリエ」になりました。

立見 香

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