節約疲れのギリシャ!ユーロ離脱はあるか?

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1ギリシャはIMFから借りたお金の返済を遅らせた

2節約疲れからユーロから抜け出そうよ!との声が高まっている

3離脱すると昔の通貨ドラクマに戻るが、急激なドラクマ安が見込まれる

4ユーロ離脱にはメリットとデメリットの両方がある

※説明のため

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ギリシャは、2010年の債務危機(外国からの借金が返せない事態)の時に国際通貨基金(IMF)などから多額のお金を借りましたが、現在その返済に苦しんでいます。

次々とやってくる債務返済期限を何とかやりくりしてきましたが、ついに7月13日、IMFへの返済を遅らせてしまいました(先進国では初めての事例です)。

結局、EU28カ国の基金EFSM(欧州金融安定メカニズム)からのつなぎ融資を受けて、一先ずしのいでいますが、返済はこれからも続きます。公的年金や公務員給与の削減、増税、公共サービスの削減などが続き、節約疲れから『ユーロから抜け出そうよ!』とする世論も高まっています。

ではユーロ(現在、19カ国が通貨ユーロを使用)からの離脱はあるのでしょうか?
そのメリットとデメリットを見ていきましょう。離脱すると昔の通貨「ドラクマ」に戻りますが、ユーロに比べて交換(両替)条件が極め悪いというのが大方の見方です。

まずメリットですが、ドラクマ安は外国人のギリシャ観光が格安となり魅力が高まります。輸出品(少ないですが衣料、果実など)の競争力も増します。日本人にとっても、アテネのアクロポリスなどの観光や、エーゲ海のクルーズを体験ができる格安ツアーの人気が高まるでしょう。観光産業を起点にギリシャ復活の道も開ける可能性があります。

一方デメリットですが、ユーロ離脱で国民生活の疲弊は深まると思われます。例えば、ギリシャの家計は自動車や住宅のローンを全部ユーロ建てで組んでいますが、返済のためには多額のドラクマが必要です。ドラクマ安が進めば進むほど生活を圧迫します。メリットもありますが、デメリットの心配もあり、決断できないのがギリシャの内情です。

現在のところ、ギリシャはユーロ圏諸国と対立しながらもユーロにとどまっています。それがギリシャにとって国益と判断したわけですが、今後もIMFなどへの借金の返済と窮乏生活は続きます。ギリシャにお金を貸しているユーロ諸国から見ると、人口1100万人のうち、公務員が約100万人(人口の約1割、働いている人の数からすると25%)といったギリシャの状態などをこのまま放置できるものでもありません。

次の借金返済のヤマ場は8、9月です。再びユーロ離脱問題が浮上する可能性がありますので今後とも注意が必要です。

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執筆者

小松英二 CFP®(ファイナンシャル・プランナー)/ 経済アナリスト

筑波大学卒業後、日本銀行入行。景気動向調査、対金融機関・対政府の金融取引などに携わる。 その後2007年4月にFP事務所を開業し、資産運用、相続対策を中心に相談業務、執筆活動を展開。 生活者向けセミナー、企業の社員研修、FP継続教育研修などの講師も務める。 帝京大学経済学部・湘北短期大学総合ビジネス学科 非常勤講師

小松英二

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~ギリシャ問題ってなに?(前編)~【第3回】高橋先生の教えて経済ニュース

~ギリシャ問題ってなに?(前編)~

ギリシャ問題とはユーロ導入時のギリシャによるウソがすべての始まりでした。
2001年のユーロ導入時に、ギリシャも加盟することになりました。

ユーロを導入する際に各国は一定以下に借金の水準を収めていなければならなかったのですが、そこでギリシャは数字をごまかしてユーロに加わりました。

2009年の政権交代時にその不正が発覚し、全世界から非難を浴びることになります。

その結果、ギリシャ国債が暴落し、ギリシャの国債を多くの国や銀行が保有していたため、銀行経営や、ひいては世界経済にも影響するのではないかということで経済が混乱しました。

ギリシャは公的な機関からの支援により、財政再建に取り組むことになりましたが、その後も改善が進んでいない状況です。

このままギリシャが借金を返せない状況が続くと世界経済に影響を与えるかもしれないことが、ギリシャ危機になります。

2015.7.03更新

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ズバリ景気がわかる“お纏め指標「景気動向指数」”

株価などが動く背景には、景気(経済活動の状況)の動向(上向きか、下向きか)があります。一般的に景気が上向きだと株価や金利が上昇しますし、景気が下向きだと株価や金利は下がります。そのため、景気の動向をある程度つかめれば、投資判断にも活かせます。

今回は、景気を見る代表的な経済指標である「景気動向指数」を紹介しましょう。

景気をつかむ経済指標には、生産、消費、雇用関係などさまざまな種類があります。馴れていないと、どの経済指標が重要か分かりません。また、複数の指標が常に同じ方向を向くとは限りません。上を向く数値あり、下を向く数値あり、上昇数、下降数のカウントも容易ではなく、全体の動向はとてもつかみづらいのが実情です。このように曖昧模糊(あいまい・もこ)とした景気を総合的に捉える“お纏め指標”が景気動向指数。内閣府が景気に敏感な経済指標を集約・合成して毎月発表しています。

具体的には28種類の経済指標が選ばれています。そしてポイントは3系列に分けていること。景気の動きを先取りして動く指標を先行系列(機械受注、新設住宅着工床面積など11指標)、景気と歩調を合わせて動く指標を一致系列(鉱工業生産指数、大口電力使用量など11指標)、景気が変化した後、しばらくしてから動く指標を遅行系列(家計消費支出、完全失業率など6指標)。それぞれの系列内における指標の動きを合成して一本の数字にまとめています。

3系列の中でも、投資判断に役立つのは先行系列です。3カ月から6カ月先の景気の動きを示唆するといわれていますので、景気の先行きを見るためには有力な材料です。

先行系列の1つ「新設住宅着工床面積」をピックアップしましょう。この床面積が増えるということは、住宅を建て始めた人が増えていることを示します。そうすると、まず建築資材(材木、コンクリート、ガラス、タイルなど)の調達が必要ですので、これらの売上高が増えることが予想されます。また、住宅が完成すると、家具や大型家電(冷蔵庫、洗濯機、エアコンなど)の売上も増えるでしょう。景気が良くなっていく道筋が想像できます。

アベノミクスが始まり上昇基調にあった先行系列は、2014年3月を境に横ばい、ないし若干の低下基調にあります。消費増税の影響が想定外に大きかったとの政府の説明です。投資判断の1つとして、今後の動向を注目していきましょう。

経済や投資の勉強の第一歩!テレビ、雑誌などの情報に馴れること

投資をするためには経済や金融マーケットのことをある程度勉強しておくとよいでしょう。そのためには、経済などの情報に上手く接することが大事。今回は、情報の入手方法や勉強の進め方を紹介します。

まずは「馴れる」ことから始めましょう。テレビ、ネット、雑誌などから入ってくる経済情報に意識を向けることが第一歩。例えば、「日経平均株価が2万円を突破」、「ギリシャが債務危機でユーロから離脱する懸念」などのニュース。他にも日銀総裁の記者会見など、様々な情報が流れていますので、つまみ食い感覚でよいので意識して触れるようにします。

始めは専門用語などが難しいかもしれませんが、あまり気にしないこと。“情報と情報がつながりそうだな”と感じることが大事です。例えば、株価上昇と、円安が進むこと!この2つが何となく結びつくかな?と感じられてきます。

実は、株価上昇と円安進行は、このところ、とても連動性(相関性)が高い関係にあります。円安が原因で株価上昇が結果の関係ですが、押さえておきたい知識です。他にも、さまざまな原因と結果の関係がありますので、「馴れる」なかで各種情報が結びついてくれば、経済や投資への興味も出てくるでしょう。

続いて、馴れてきたらテレビや雑誌などからお気に入りの情報ソースを探し、「継続」して接することです。筆者の場合、あるテレビ局の経済番組を毎朝見ていますし、好みのマネー雑誌を購読しています。「継続」することで、経済や投資の仕組みなども理解できるようになります。必要な知識も貯まっていくことが期待されます。

ただ、忙しい中でテレビを見ることは大変。録画やWebでの再放送など、フル活用します。「継続は力なり」と言いますが、続けていけば投資の判断にも自信が持てるようになります。

さらにその先、もっと知りたいといった欲求も高まることでしょう。ネットが便利に使える時代なので、自分の手で調べて解決することは難しいことではありません。経済や投資に関するブログやサイトもたくさんありますので、それらを読んで聞けば、関心分野をどんどん「深掘り」することもできます。

投資は情報が命。その情報に馴れること、継続すること、そして深掘りすること。自分のペースで構わないのでじっくりと取り組んでいきましょう。

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