株を買ったら株券が受け取れるの?

このレシピを実行して

10万貯まる!
<材料>

・20万円

<Point>

1株券はすべてペーパーレス化された。

2株の購入・保有の情報はデータでやりとりされている。

3データを管理しているのは証券保管振替機構。

4ペーパーレス化で株の売買にかかる手間や時間が大幅に節約された。

※ある会社の株を20万円で購入。株価が30万円になったところで売却した場合。税金、売買手数料は考慮せず

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株を買うということはその会社の株主になるということです。株主には、配当を受け取る権利や、株主総会に出席して会社から提案された重要事項について賛否を表明したりする権利などが与えられます。

そうした権利の証(あかし)となるのが株券でした。株券を持っている人が株主である、ということです。したがって、かつては株を買って株主になると株券が受け取れましたが、現在は受け取ることができません。というのは、上場会社の株券は2009年1月にすべて廃止され、ペーパーレス化されたからです。

では、誰が株主かをどうやって把握しているのでしょうか。

銀行でお金を振り込むとき、実際にお金が相手先の銀行口座に入金されるわけではなく、銀行どうしがデータをやりとりしていますね。それと同じように株も、売買のたびに実際に株券を動かすのではなく、誰が株を買って保有しているかというデータを電子化してやりとりする仕組みになっています。それを管理しているのが、「証券保管振替機構(略称:ほふり)」です。

投資家が証券会社を通して売買した株のデータは、証券会社からほふりへ送られ、投資家が買った株はほふりが預かる形になります。ほふりは誰が株主であるかというデータを、その株を発行した会社が決めた権利確定日に発行会社に通知します。発行会社はそれをもとにして「実質株主名簿」を作り、株主に株主総会の案内状や、配当、優待品などを送るというわけです。

株券がペーパーレス化されたことによって、上場会社は株券を印刷したり輸送したりするコストがかからなくなりました。株主にとっても、株券の盗難や紛失という心配がなくなりました。
株券があった時代には株を買ったあと、名義書換という手続きが終わるまで配当の受取や株の売却ができず、会社が合併したときなどは、株券を提出しなければなりませんでしたが、今はそうした手間や時間もかかりません。

株券がペーパーレス化されたとはいえ、タンスのひきだしの奥から株券が出てきた、なんてこともあるかもしれません。こうした「タンス株」であっても、株主としての権利が失われていなければ、株主総会の招集通知や配当金の支払い通知などが送られてきているはずです。ただ、売却するときに時間がかかるので、株券を証券会社に持っていってほふりに預けるとよいでしょう。
タンス株の名義が亡くなった家族のものだと、相続の手続きも必要ですので、株主総会招集通知や配当支払い通知に書かれている「株主名簿管理人」(信託銀行または証券代行会社)に問い合わせてみてください。

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執筆者

馬養雅子 ファイナンシャル・プランナー(CFP®)

千葉大学人文学部卒業。出版社勤務、フリー編集者を経て、ファイナンシャル・プランナーの資格を取得。 以後、個人のマネーのアドバイザーとして、家計管理や保険の見直し、金融商品や資産運用などに関する記事を新聞・雑誌に多数執筆しているほか、ネット上で資産運用やNISAに関する情報を発信している。

馬養雅子

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銘柄選びは連想ゲーム

株を買うとき、考えなければいけないことは二つしかありません。
一つは、“何を”買うか。もう一つは“いつ”買うか。つまり、銘柄とタイミングです。

このうち、タイミングについては、誰もが「株価が一番安いとき」に買いたいと思うでしょう。でも、いつが一番安かったかは、あとになってみないとわかりません。ですから、ベストなタイミングで買うのは難しいといえます。
それでもできるだけ安いときに買いたいと思えば、株価をずっとウオッチしていく必要がありますが、個人の投資家は仕事や家事などの本業があるので、プロの投資家のように株価をずっと見ていることはできません。

ですから、個人投資家は、“いつ”よりも“何を”のほうに重点をおくのがおすすめです。将来性のある会社の株なら、多少の上がり下がりはあっても、長期的には値上がりする可能性が高いといえます。そういう銘柄を、じっくり時間をかけて探しましょう。
「そんなこと言われても、どの会社に将来性があるかなんてわからない」と思うかもしれません。でもヒントは身近なところにあるのです。

例えば、日本に来た中国人観光客が“爆買い”をしたというニュースを目にした人は多いでしょう。そんなとき、中国人が何を買ったのかに注目します。温水洗浄便座を買っていたことがわかったら、「温水洗浄便座はこれから世界中に広がるかもしれない」→「温水洗浄便座を作っている会社が成長するかもしれない」→「温水洗浄便座の部品を作っている会社もよさそう」といった具合に、連想を働かせるのです。

あるいは、これから介護が必要な人が増えると予想されます。そうすると、「介護施設を運営する会社、介護用品を作っている会社、大人用のおむつをつくっている会社などが成長するかもしれない」と考えられます。さらに一歩進んで、介護をする人材が不足している→「介護職に就く人を養成する学校を運営する会社が伸びるのでは」と連想します。

また、「家電の新製品を使ってみたらとても便利だった」→「これを作っている会社は伸びるかも」とか、「この製品に使われているこの部品が画期的」→「その部品を作っている会社が成長しそう」というふうに、自分の感じたことを活かすという方法もあります。

こんなふうに、ニュースや身近なところにたくさんあるヒントを連想ゲームのように銘柄に結びつけるのです。株式投資では、会社を“銘柄”という視点で見る必要があり、株式投資をすることでそういう見方ができるようになります。
例えば、居酒屋に行ったら低料金なのに味もサービスもよかったとします。そのとき「この店を運営しているのはなんていう会社なのかな?」と思って調べてみるといった具合です。

連想ゲームで銘柄探しをするのは、株式投資の楽しみの一つ。あなたもぜひ、銘柄探しを楽しんでください。

株式投資にかかる費用は?

株式投資には株を買うお金そのもののほかに、株を買うときと売るときに売買手数料(+消費税)がかかります。手数料の額は証券会社によって違います。

一般的に、店舗を持つ従来型の証券会社は、店頭や電話で投資に関するアドバイスなどが受けられる分、手数料は高め。そうしたサービスのないネット専業の証券会社は低いといえます。

例えば、ある店舗型の大手証券会社の場合、売買金額が20万円までは定額、それを超えたら売買額に応じて何段階かで手数料が上がっていきます。

 ・20万円まで:2808円
 ・30万円だと:4212円
 ・50万円だと:7020円

ただし、この証券会社でもネットで取引する場合は大幅に手数料が安くなります。

 ・10万円超30万円まで:324円
 ・30万円超50万円まで:515円
 ・50万円超100万円まで:1029円

あるネット専業の証券会社の場合は次のようになっています。

 ・10万円まで:150円
 ・20万円まで199円
 ・50万円まで293円
 ・100万円まで:525円

売買手数料は、売買代金から差し引かれるので、できれば安いところのほうがよいでしょう。
このほかに、店舗型証券会社の中には、口座管理料として年間1000~3000円程度がかかるところがあるので、口座を作る前にチェックしてください。

株を売却して得られた利益や、保有している間に得られた配当からは20.315%の税金が差し引かれます。証券会社に口座を作るときに「特定口座」を選び、その年の最初の売却のときに「源泉あり」を選べば、売却益にかかる税金の手続きと納税を証券会社が代行してくれます。配当は、税金を差し引いた金額を受け取ることになります。

証券会社に証券総合口座を開設し、さらにNISA(少額投資非課税制度)口座を開設すると、NISA口座で購入した株については、売却益や配当などに税金がかかりません。NISAでは、1年間に100万円まで株や投資信託を購入することができ、5年間は非課税で保有することができます。
これから株式投資を始めるなら、売買手数料の安い証券会社でNISAを利用するのがおすすめです。

株式投資のメリットは何?

日本ではもう10年以上、金利の低い状態が続いています。

預貯金の金利も低く、現在の1年ものの定期預金の金利は0.025%。100万円を1年間預けても得られる利息は250円。そこから税金が引かれるので手取額は200円を割り、ATMの時間外手数料を2回払ったら元本割れしてしまいます。

今、預貯金ではお金を増やすことはできないのです。
だとしたら、お金を増やすには預貯金以外の金融商品を利用する必要があります。金融商品はいろいろあり、中には仕組みが複雑なものもありますが、一番シンプルなのは株でしょう。

株式投資のメリットはなんでしょうか。
株は証券取引所で毎日売買されていて、売買状況によって値段が刻々と変わり、毎日変動します。したがって、ある株を安いときに買って高いときに売れば、その差額を利益として得ることができます。場合によっては、買った値段の数倍、あるいは数十倍の値上がり益を得られる可能性もあり、それが株式投資の大きな魅力といえます。
とはいえ、大きな値上がりが期待できるものは、大きく値下がりする可能性も高いというのはすべての金融商品に共通です。株も、大きく値下がりすることはありますが、その時点で売らなければ、損にはなりません。再び値上がりするのを待つことができるのです。

株は買ったり売ったりするイメージがありますが、売らずに保有しているだけでも利益が得られます。というのは、会社は年1回あるいは2回、事業を行って得られた利益を株主に「配当」として支払うからです。

株価に対する配当金の割合を「配当利回り」といいます。現在、東京証券取引所に上場している約3500社の配当利回りの平均は1.5%程度。2%を超える会社も500社以上あります。株価は変動するし、配当金額はその会社の業績によって増えたり減ったりするので単純な比較はできませんが、預金金利に比べるとずいぶん高く感じられるのではないでしょうか。

株主優待が得られるのも、株式投資のメリットです。株主優待は株主に対する一種のプレゼントで、約1100社が優待制度を設けています。優待の内容は、自社商品の詰め合わせや、割引券・優待券が多く、お米やプリペイドカードなどのケースもあります。それを金額に換算すると、数千円から1万円程度になり、配当と合わせた利回りが5%を超えることも珍しくありません。

こんなふうに、株式投資には、値上がり益と、配当・優待の2つのメリットがあります。
さらに、目に見えないメリットもあります。株を買うことによって、経済や金融に関する関心が高まることです。株式投資を始めると、新聞の経済や企業の記事に目が向くようになったり、テレビのニュースをしっかり見るようになったりします。さらには海外の経済の動向などにも興味がわくはずです。
それが仕事の役に立ったり、人との会話を深めたりすることもあるでしょう。株式投資はあなたの視野を広げてくれるのです。

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