ローコストで日経平均株価と同程度のリターンを狙う投資信託“ETF”

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<材料>

・10万円でETFを購入

<Point>

1ETFにより、日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)の動きに近い運用が期待できる

2ETFは、一般の投資信託に比べて安い手数料で運用できる

3初心者には、値動きが掴みやすい日本株式を対象としたETFがお勧め

※(日経平均株価との連動を目指すETFを購入したところ、1年後に2割上昇)

投資信託は、基本的に株と違って証券取引所に上場されていませんが、中には証券取引所に上場され活発に売買されている投資信託もあります。それが上場投資信託(Exchange Traded Fund)です。

頭文字をとりETFと呼ばれています。このところ人気が高まっていますのでその仕組みや特徴を見ていきましょう。

ETFは、株価指数などとの連動を目指す投資信託です。たくさんの個別株が入り、分散効果が効いた“株の詰め合わせセット”が上場されているイメージです。マーケットが開いている日中にいつでも売買できます。一般の上場していない投資信託は、当日の株式市場が閉まってから基準価額(株価に相当)が算出されますので、日中に買い注文を出してもいくらで買えたかは夕刻にならないと分かりません。

ETFとして認められるためには、公表されている株価指数や債券指数などとETFの価格が連動する仕組みが必要です。そのため、投資家にとっては値動きが分かりやすいといった特徴があります。また、株と同じく機動的に売買でき、一般の投資信託に比べて購入時の手数料や、運用期間中にかかる信託報酬が安い点は注目です。

現在、国内の証券取引所に上場されているETFは約170本。初心者にお勧めなのは、値動きが分かりやすい日本株式を対象とする株価指数連動タイプのETFです。主だったタイプを見ていきましょう。

まず、日経平均株価との連動を目指すタイプ。同指数は、1949年の東京証券取引所開設以来、継続しており、テレビ、新聞などでもお馴染み。東京証券取引所第1部に上場している約1800銘柄の中からトヨタやNTTなどの日本を代表する225銘柄を選定した株価指数です。

2つ目は東証株価指数(TOPIXと呼ばれる)との連動を目指すタイプ。同指数は1968年に始まり、東京証券取引所第1部に上場している全銘柄が対象です。業種別ETFなど選択肢が広がっています。

3つ目は2014年に始まったJPX日経インデックス400との連動を目指すタイプ。上場銘柄の中から、企業の収益性指標である「ROE」などを判断材料として400銘柄を選定します。ROEの向上は、アベノミクスにおける成長戦略の一つ。稼ぐ力のある企業に投資するJPX日経400型ETFは、注目度が高まっています。

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執筆者

小松英二 CFP®(ファイナンシャル・プランナー)/ 経済アナリスト

筑波大学卒業後、日本銀行入行。景気動向調査、対金融機関・対政府の金融取引などに携わる。 その後2007年4月にFP事務所を開業し、資産運用、相続対策を中心に相談業務、執筆活動を展開。 生活者向けセミナー、企業の社員研修、FP継続教育研修などの講師も務める。 帝京大学経済学部・湘北短期大学総合ビジネス学科 非常勤講師

小松英二

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経済や投資の勉強の第一歩!テレビ、雑誌などの情報に馴れること

投資をするためには経済や金融マーケットのことをある程度勉強しておくとよいでしょう。そのためには、経済などの情報に上手く接することが大事。今回は、情報の入手方法や勉強の進め方を紹介します。

まずは「馴れる」ことから始めましょう。テレビ、ネット、雑誌などから入ってくる経済情報に意識を向けることが第一歩。例えば、「日経平均株価が2万円を突破」、「ギリシャが債務危機でユーロから離脱する懸念」などのニュース。他にも日銀総裁の記者会見など、様々な情報が流れていますので、つまみ食い感覚でよいので意識して触れるようにします。

始めは専門用語などが難しいかもしれませんが、あまり気にしないこと。“情報と情報がつながりそうだな”と感じることが大事です。例えば、株価上昇と、円安が進むこと!この2つが何となく結びつくかな?と感じられてきます。

実は、株価上昇と円安進行は、このところ、とても連動性(相関性)が高い関係にあります。円安が原因で株価上昇が結果の関係ですが、押さえておきたい知識です。他にも、さまざまな原因と結果の関係がありますので、「馴れる」なかで各種情報が結びついてくれば、経済や投資への興味も出てくるでしょう。

続いて、馴れてきたらテレビや雑誌などからお気に入りの情報ソースを探し、「継続」して接することです。筆者の場合、あるテレビ局の経済番組を毎朝見ていますし、好みのマネー雑誌を購読しています。「継続」することで、経済や投資の仕組みなども理解できるようになります。必要な知識も貯まっていくことが期待されます。

ただ、忙しい中でテレビを見ることは大変。録画やWebでの再放送など、フル活用します。「継続は力なり」と言いますが、続けていけば投資の判断にも自信が持てるようになります。

さらにその先、もっと知りたいといった欲求も高まることでしょう。ネットが便利に使える時代なので、自分の手で調べて解決することは難しいことではありません。経済や投資に関するブログやサイトもたくさんありますので、それらを読んで聞けば、関心分野をどんどん「深掘り」することもできます。

投資は情報が命。その情報に馴れること、継続すること、そして深掘りすること。自分のペースで構わないのでじっくりと取り組んでいきましょう。

外貨預金で気になるユーロ!実は欧州の結束を担っている

外貨預金をするときに米ドル、豪ドルとともに気になる“ユーロ”。米ドルに次いで2番目に広く使われている通貨です。

ドイツ、フランス、イタリアといった主要国を始め、財政問題が報道されるギリシャでも使っています。外貨預金をする際には、ある程度その通貨のことを知っておきたいところ。ユーロとはどのような通貨か。その誕生の背景などをご紹介しましょう。

1999年1月に登場した歴史の浅い通貨です。以前は、ドイツはマルク、フランスはフラン、イタリアはリラといった具合に国ごとに通貨がありました。それら通貨の時代は、日本人が欧州を旅行するときに、国境を超える都度、次の国の通貨への両替が必要でした。今でこそユーロだけ持てば面倒な両替がなく食事や買い物もスムーズですが当時は不便でした。

そのユーロを用いる国は、1999年の導入時は11か国でしたが現在は19か国、人口3億2600万人の経済圏となりました。
ユーロ誕生の背景には長い歴史があります。欧州は、たびたび繰り返される戦争の舞台となってきました。第二次世界大戦後、戦争への反省から、国民や政治のリーダーの間で欧州の結束を強めようとする機運が高まりました。1950年代に、それまで戦争を繰り返してきたフランスとドイツの両国首脳の呼びかけで欧州経済共同体(EEC)が立ち上がりました。それを起源に輪が広がり、ユーロの誕生に至ります。

また、近年の欧州経済の地盤沈下も影響しました。米国や日本、アジアの新興国の経済成長の陰で、欧州各国の工業製品の輸出競争力は弱まります。そこからの脱出を目指し“経済統合”や“通貨統合”による競争力回復の道を歩んだのです。

その結果、ユーロの通貨別取引シェアは、米ドル(約4割)に次ぐ世界第2位(約2割)まで躍進しました。ところが、リーマン・ショック後は状況が一変します。ギリシャなど南欧諸国の政府の借金問題が深刻となり、欧州全体に停滞感が漂い始め、ユーロも勢いを失います。

現在、欧州は低成長、低インフレ経済に苦しんでいます。欧州中央銀行(ECB)も日銀と同じく大規模な金融緩和を開始しました。このところ、ギリシャ問題など暗い話が目立ちますが、それでも乗り越えた後の欧州の立ち直りに期待する声も少なくありません。

外貨預金の通貨選びに当たり、飛び込んでくるニュースは気になりますが、それに一喜一憂することなく、通貨の背景にある大きな流れも押さえておくとよいでしょう。

投資信託選びの最後の決め手“シャープレシオ”

商品分類を手掛かりにすれば、投資信託は選びやすくなります。でも、数千もある中から絞り込むことはそう簡単ではありません。

目指す1、2本を選ぶには、いくつかのポイントがあります。今回は、投資対象が似ている投資信託において、「運用の上手さ」が比較できる指標をご紹介しましょう。

投資信託を提供する運用会社は、品揃えを充実させ投資家のニーズに応えます。そのため、投資対象が似ていて、どの運用会社の投資信託がいいのか見当がつかないケースも少なくありません。しかし、「運用の上手さ」が分かるシャープレシオを比較することで、投資信託の優劣の判断ができます。投資信託の検索サイトでサイト運営会社が算出しています。そこで確認できますので、「数字が大きいほど運用が上手い」と覚えておいください。

シャープレシオは、一言でいえばリスクとリターンのバランスから運用の上手さ(効率)を見る指標です。例えば、AとBの投資信託の3年間のリターンが10%で同じとします。この情報だけではどちらを買えばいいかは判断できません。そこでリスクを見ますとAのリスクが5%、Bのリスクが10%だとします(%表示でリスクが登場しましたが、BはAよりもリスク、つまり値動きが大きいことを意味する)。この情報があれば、BよりもAのほうが、少ないリスクで多くのリターンを上げており、「運用が上手い」ことがはっきりとします。

さらに図を用いて見ていきましょう。『シャープレシオ=リターン÷リスク』といった基本計算式(実際の式はもう少し複雑)をデフォルメしています。リターンが同じならば、リスクが小さいほどシャープレシオは大きく、リスクが同じならば、リターンが大きいほどシャープレシオは大きくなります。これにより、シャープレシオが大きいほど運用が上手いことがお分かりいただけたと思います。

ただ、シャープレシオを用いる際には注意が必要です。
・あくまでも過去データを用いた数字で、将来を保証するものではない。
・株式中心の投資信託と債券中心の投資信託など、違うタイプの投資信託の比較には使えない。お肉と野菜を比べて美味しさを論じても意味がないのと同じ。
・運用の上手さで差が出る「アクティブ投信」の比較に適している。一般的に「インデックス投信(パッシブ運用)」では用いられない。
以上を念頭に置き、投資信託選びに活用するといいでしょう。

2015.7.01更新

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