見た目の金利に騙されるな!住宅ローンのクセを知ろう

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67万貯まる!
<材料>

・住宅ローンを借り入れられる一定の年収

<Point>

1全期間固定型は、低金利時に借りると安心だが、他のタイプに比べて金利が高い

2変動金利型は、金利は低いが、将来の金利上昇リスクが大きい

3固定金利選択型は、固定期間中は他のタイプへ変更はできない

※元金3000万円、期間30年のローンで、10年固定型(当初1.75%)と、3年固定型(当初1.4%)で4年目と7年目に金利が1%ずつアップした場合の10年後の残債の差。この場合、10年固定のほうがオトク。

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住宅を購入する際、売り手が提案するローンプランは、当初の返済額が安くなる「変動金利型」で試算されていることが多いようです。

しかし、住宅ローンは20年、30年といった長期で返済していくもの。その時々の経済状況によって返済負担が大きく変わります。そこで、今回は金利のタイプ別にそのメリットと注意点を見ていきましょう。

金利のタイプは、大きく「全期間固定型」、「変動金利型」、「固定期間選択型」の3つに分けられます。
全期間固定型は、適用される金利が、返済期間中ずっと一定のタイプ。世の中の金利がどんなに変化しようと、自分が借りたローンの金利はずっと変わらないため、返済計画が立てやすく、安心です。特に、現在のように超低金利の時期に借入をすれば、30年とか35年といった返済期間中ずっと、低い金利が適用され、有利。ただし、借入時の金利は他のタイプに比べると高く設定されているため、その分月々の返済額は高くなります。

変動金利型は、世の中の金利の状況に応じて、ローンに適用される金利が半年ごとに見直されるタイプ。ただし、一般的に、金利が見直されても返済額は5年間変わらず、変動幅もそれまでの返済額の1.25倍までとなります。そのため金利が大きく動いても、返済額が急増することはありません。
これは、一見、良いことに見えますが、実はリスクがあります。金利が上昇すると、返済額のうち利息の割合が増えて元本の返済が進まず、借入残高が減りにくくなるのです。利息額が毎回の返済額を超えてしまうと、「未払利息」が発生することもあります。
変動金利は他のタイプに比べて金利が低く、当面の返済額が少なくてすむのが魅力ですが、それだけで決めてはいけません。将来の返済額の上昇も考慮に入れて検討することが必要です。

固定期間選択型は、借入当初から数年間の金利が固定されるタイプです。固定期間には3年、5年、10年、15年などがあり、原則として固定期間が短いほど適用金利が低くなります。
固定期間が終了した後は、再び一定期間の固定金利にするか、変動金利にするかを選びます。選択した固定期間中は他のタイプへの変更ができないことには注意が必要です。

上記のように、住宅ローンの金利タイプにはそれぞれ一長一短あります。では、どのように選べばいいのでしょうか。後日詳しくご紹介しましょう。

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執筆者

和泉昭子 生活経済ジャーナリスト/ ファイナンシャル・プランナー

大学卒業後、出版社・放送局を経て、フリーのキャスターに転身。NHKを中心に、ニュース・情報番組を担当。95年CFP®(ファイナンシャル・プランナー上級資格)取得後、現職へ。 NHK「日曜討論」、TBS「朝ズバッ!」、日経新聞「家計のギモン」等、メディア出演や講演活動、個人相談などを通じて、マネー情報を発信。(株)プラチナ・コンシェルジュ代表取締役 http://pt-con.jp/

和泉昭子

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そのローンプランは危険?!月々の返済額に騙されるな!

モデルハウスやモデルルームを訪れ、欲しい家(部屋)が絞られてくると、営業担当の方が「これまでの家賃と変わらない負担でマイホームが買えますよ」
といいながら、ローンプランを提示してくれます。

そのとき、皆さんが真っ先に確認するのは、月々の返済額でしょう。
「ふむふむ。これなら買えそうだ」と思うかもしれません。
でもちょっと待って!
他にも重要なチェックポイントがあるのです。

まずは、<返済期間>を確認してください。
営業担当者が提示するローンプランでは、通常、「35年」の返済期間で試算しています。
これは一般的なローンが組める最長期間。
期間を長くすればするほど、月々の返済額が少なくなるので、買い手にとってはハードルが低く感じられるため、最初は35年で提示するのです。

そこで、ローンをメインで組む人(一家の大黒柱)の年齢に35年を足して、何歳まで返済することになるのか確認しましょう。
もし35歳なら、70歳までローンを払い続けることになります。
現在の制度では、一般的な企業の定年は65歳。従って、その後は年金の中からローンを払っていくことになります。退職金で一括返済することもできますが、老後は厳しくなるでしょう。
そこで、できれば65歳までに完済できるように返済期間を設定するのが理想です。

返済期間を短くすると、月々の返済負担は重くなりますが、総返済額は少なくなります。

表をご覧ください。

返済期間は1年刻みで設定できますが、たとえば35年と33年では、月4千円ほど多く返すだけで、総返済額が70万円以上も減らせるのです! 4千円なら、ちょっとした節約で捻出することができますよね。

2つ目のチェックポイントは<ボーナス返済>です。
ボーナス返済を併用すると、月々の返済額は少なくてすみます。しかし、ボーナスは会社の業績や景気の影響を受けやすいので、アテにしすぎてはいけません。特に現在のような景気回復期にはボーナスが増えるため、気持ちが大きくなりがちなので、要注意! 
住宅ローンは、この先30年とか35年といった長期にわたって返済していくもの。どのような経済状況であろうと返済し続けなければならないので、ボーナス返済は利用しないか、せいぜい2~3割までに抑えるようにしましょう。
もしボーナスがたくさんもらえたら、「繰上げ返済」にまわせばいいのです。

3つめのポイントは<ローンの種類>ですが、これについては次回改めてご紹介することにしましょう。

2015.6.30更新

今は住宅取得資金の“もらい時”!

ローンを組んで住宅を買う場合、年収などによって借りられる額に限度があるため、希望の物件に手が届かないこともあり得ます。

また、借入額が多くなれば、当然その後の返済は重くなります。そこで、親や祖父母からの援助をおねだりしたいと考える人もいるでしょう。そんな恵まれた人には耳よりな話が! 実は住宅購入時は、お金の「もらい時」なのです。

住宅の購入は、何千万~億円単位の不動産が動くだけでなく、家具や家電の買い替えなどを誘うため、個人消費に大きな影響を与えます。そのため、国は景気の悪いときほど、その刺激策として住宅購入の優遇制度を打ち出してきます。

そのひとつが、「住宅取得資金の非課税制度」。
通常は、たとえ家族であっても、年間110万円を超えるお金をもらうと贈与税がかかりますが、家を買うときに親や祖父母から援助を受ける場合、かなりの額の贈与でも非課税になるのです。

この制度は時限的で、非課税枠もその時々で変わります。
2014年は500万円(省エネ・耐震住宅は1,000万円)でしたが、消費税率が8%にアップして住宅が売れにくくなっていることから、2015年は1,000万円(同1,500万円)に拡大されました。この制度は年間110万円の枠(暦年贈与)と併用できるので、合計1,110万円(同1,610万円)まで非課税となるわけです。

2016年にはいったん枠が小さくなりますが、その後、消費税の再増税に伴い、10%で購入した場合は非課税枠が大幅に拡大します(消費税の10%への引き上げは2017年4月からですが、2016年9月末までに請負契約を締結すれば8%が適用されます。また、個人間で中古住宅を売買する場合には消費税はかかりません)。

ただし、贈与を受けた年の所得が2,000万円以下、床面積が50平方メートル以上240平方メートル以下、中古の場合は築20年以内(耐火建築物は25年以内)など、要件がありますので注意しましょう。

もうひとつ、「相続時精算課税制度」の住宅取得時の特例もあります。
これは、親や祖父母から20歳以上の子または孫への贈与について、累計2,500万円まで贈与税が非課税となり、将来相続が発生した際に、贈与額を相続財産に加算して精算するもの。
この制度は「暦年贈与」との併用はできませんが、「住宅取得資金の非課税制度」とは併用できるので、2015年は最大3,500万円(省エネ・耐震住宅は4,000万円)まで非課税で援助を受けられる計算になります。

おねだりするなら、こうした制度をしっかり押さえて、戦略的に交渉しましょう!

2015.6.15更新

絶好のタイミングを逃すな! 住宅ローンの借り換えで数百万円の節約も!!

夢のマイホーム、ゲットしたはいいけれど、ローン返済が大変ということはありませんか。

住宅ローンは借りっぱなしにせず、時々見直すことで、
労少なくして、多額の節約ができる可能性があるのです!

メンテナンスの方法にはいろいろありますが、今回ご紹介するのは「借り換え」です。
借り換えとは、その名のとおり、今の住宅ローンを新しく借り直すこと。
日本では、一部のモーゲージバンク(住宅ローンを専門に扱う金融機関)を除いて、
原則的に同じ金融機関では借り換えできないため、別の金融機関で取引することになります。

そして今、借り換えの“絶好のチャンス”が来ているのです!
というのも、ご存知「アベノミクス」という政策により世の中にお金がジャブジャブにあふれ、異常なほど金利が下がっているからです。
変動型で0.725%程度~、10年固定型では1.09%程度~、「フラット35」なら全期間固定でなんと1.46%~(買取型、借入期間が21年以上35年以下の場合)という史上最低水準の低さ! 
数年前に住宅を購入した人なら、借り換えを行うことで、総返済額を大幅に圧縮できる可能性アリです。

変動型で借りている人は、世の中の金利が下がるのに連れて、自分のローン金利も低下しているので、借り換えの必要は感じないかもしれません。
でも、変動型や3年・5年といった短期固定型のローンこそ、今のうちに長期固定型へ変更することをおススメします。まだもうしばらくは低金利が続くでしょうが、今後景気が回復し物価が上昇する兆しが現れれば、世の中の金利は先んじて上昇を始めます。そうなれば、変動型のローン金利も上昇し、返済負担が増すことになるのです。

現在の金利水準は、おそらく皆さんの一生で最も低い水準といっても過言ではないでしょう。通常ではありえない低金利のまま数十年間お金を借り続けられることは、ある意味「お宝」ともいえます。

ただし、借り換えには、今のローンを一括返済するための手数料や、新しくローンを借り入れるための様々な費用が、数十万円もかかります。それだけのコストを負担しても借り換えメリットが出るかどうか、まずは金融機関などのHPでシミュレーションしてみましょう。

もうひとつの注意点は、年収が大幅に下がったり転職したばかりだと、新たな融資の審査が通らないかもしれないことです。
その場合は、今借りている金融機関で、他行の条件をほのめかしつつ、金利交渉してみましょう。ダメでもともと。成功しなくても損することはありませんから、面倒がらずにチャレンジすることをおススメします。

2015.5.13更新

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